2024年10月15日から18日まで、幕張メッセ（千葉市美浜区）にて「JAPAN MOBILITY SHOW Biz week 2024」が開催されます。
　
　昨年は「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」が開催され、様々な自動車メーカーが最新モデルやコンセプトカーを披露されましたが、なかでもスズキが世界初公開した斬新なコンセプトカーがひときわ注目を集めていました。
　
　一体どのようなクルマなのでしょうか。

　そのクルマとは、1人乗りの電動小型モビリティ「SUZU-CARGO（スズカーゴ）」です。

　スズカーゴはリアにモーター＋バッテリーを搭載し、新しい車両区分である「特定小型原動機付自転車」に属するモデル。

　電動キックボードのような手軽さにくわえて四輪ならではの安定性も両立した、全く新しいモビリティとして開発されました。

　その特徴は、遊びや仕事でマルチに使える大きな荷台を備えることで実用性を確保しつつ、バイクや自転車のようにアクティブな雰囲気のデザインを採用している点にあります。

　ボディサイズは、全長1900mm×全幅600mm×全高1000mm（ミラー除く）と、極めてコンパクト。

　サイズや性能も特定小型原動機付自転車の法規に沿って設計され、最高時速は20km／h、最大積載量は30kgと説明されています。

　このような小柄な車体ながら、スズカーゴの荷台は幅565mm×奥行1050mm×高さ300mm、容量は175リットルと、想像以上に大きく確保。

　まるで“ミニ軽トラ”と呼べるような使い方も可能です。

　また、特定小型原動機付自転車に分類されていることから、たとえ運転免許を所有していなくとも16歳以上であれば運転することでき、ヘルメットの着用も「努力義務」。

　これは同時に、免許を返納した人も運転できるということなので、地方や過疎地での物流業務の担い手不足の解消にも貢献すると考えられます。

　かつてよりスズキは電動車いすやセニアカーを長年販売しており、それらのノウハウがスズカーゴにも活かされていますが、その一方で同車が「高齢者のための乗り物」というイメージを持たれず若者にも受け入れられるよう、あえてスタイリッシュなデザインを採用したといいます。

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　スズカーゴはあくまでデザインコンセプトのため、市販化については未定ですが、もし発売されるならば、すでに同社から販売されている「軽トラック」よりも安い価格設定を実現することが課題となるでしょう。

　しかしスズカーゴは、社会問題の解決にもつながる新たな提案のひとつでもあります。

　もし課題が解決され、量産化が進めらたなら、将来はスズカーゴのような小型モビリティが幅広く活躍する時代がやってくるのかもしれません。