ゴールド免許を取得するためには無事故・無違反で過ごすことが基本ですが、実はこの条件を満たしていてもゴールド免許にならない場合があります。
　
　では、それは一体どのようなケースなのでしょうか。

　一般的に運転免許は、免許証の帯の色からゴールド免許、ブルー免許、グリーン免許と呼ばれており、その中でもゴールド免許はドライバーの無事故・無違反を象徴する免許として知られています。

　またゴールド免許を取得すると、免許更新時の講習時間が他の免許区分と比べて短く、手数料も安くなるほか、「事故のリスクが低い」として自動車保険料の割引を受けられるといったメリットがあります。

　加えて、ゴールド免許保有者は免許証の住所地以外の都道府県で免許更新ができるという優遇制度もあり、これらのメリットからゴールド免許の取得を目指している人も少なくありません。

　ゴールド免許を取得するためには無事故・無違反を達成することが必要不可欠ですが、実はこの条件を満たしていてもゴールド免許が取得できず、ブルー免許となるケースもみられます。

　では、それは一体どのようなケースなのでしょうか。

　そもそも免許証の帯の色は、原則として免許更新年の誕生日の41日前を起算日とした過去5年間に、交通違反やケガのある事故（人身事故）を起こしたか否かによって次の4つの免許区分に分けられます。

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　●優良運転者（ゴールド免許）
　継続して免許を受けている期間が5年以上、なおかつ交通違反や人身事故を起こしていない人が対象

　●一般運転者（ブルー免許）
　継続して免許を受けている期間が5年以上、なおかつ違反点数3点以下の軽微な交通違反が1回のみの人が対象

　●違反運転者（ブルー免許）
　交通違反を複数回している、または人身事故を起こした人が対象

　●初回更新者（ブルー免許）
　免許を受けている期間が5年未満、なおかつ無違反または軽微な交通違反が1回のみで、人身事故を起こしたことがない人が対象
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　上記のように「誕生日の41日前を起算日とした過去5年間」が免許証の帯の色を判定する対象期間となるため、免許を受けている期間が5年未満の「初回運転者」については、たとえ無事故・無違反を達成してもゴールド免許は取得できません。

　なお運転免許を初めて取得する人のことを「新規取得者」といい、こちらは帯の色が緑のいわゆるグリーン免許となります。

　さらに、免許更新でゴールド免許の取得を予定していた人が「うっかり失効」をすると、その後すぐに免許の再取得の手続きをしてもゴールド免許は引き継がれず、ブルー免許へと降格してしまいます。

　うっかり失効とは、免許保有者が「災害を受けた」「病気・ケガで入院していた」などのやむを得ない理由がないのに免許更新をせず、免許を失効してしまうことをいいます。

「免許更新ハガキが自宅に届かなかった」「仕事が忙しかった」などの事情で免許更新に行かなかった場合は、このうっかり失効に該当するため注意しましょう。

　警察庁が公表している「運転免許統計　令和5年版」によると2023年中、免許を失効して再取得した「失効新規」の件数は24万48件であり、意外にも多くの人が免許を失効させている実態が浮き彫りとなっています。

　SNS上においても「免許証うっかり失効してた。住所変更してなかったからハガキが届いてなかった」「若い頃に仕事が忙しくてうっかり失効したことがあります」などの声が複数寄せられており、決して珍しい事例ではないといえるでしょう。

　うっかり失効をしないために、転居した際はきちんと住所変更や郵便物の転送サービスの手続きをするほか、定期的に免許証の有効期限を確認する習慣を付けることが大切です。

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　免許の取得後初めて免許更新をする初回更新者や、うっかり失効をした人は無事故・無違反を継続していてもゴールド免許を取得できません。

　また免許証の帯の色を判定する対象期間は「誕生日の41日前を起算日とした過去5年間」であり、もし誕生日の直前に交通違反をした場合は次回の免許更新に影響するため、その点は留意しておきましょう。