昨今、広大な室内空間と利便性がユーザーの心を掴み、家族層を中心に人気を博しているミニバン。
　
　大小様々なミニバンがあるものの、主に国産車では2列シートの4人／5人乗り、または3列シートの6人から8人乗りのシートレイアウトを採用しています。
　
　しかし、世界では4列シート11人乗りといった大人数が乗車できるミニバンも存在しているのです。
　
　一体どのようなクルマなのでしょうか。

　そのクルマはヒョンデが製造・販売する「スターリア」です。

　スターリアは、日本では導入されていない両側スライドドアを備えた多用途のバンで、ファミリー向けやエグゼクティブの送迎用としてだけでなく、商用モデル（カーゴ）も展開され、救急車、福祉車両、幼稚園の送迎車など、多彩なニーズに対応しています。

　ボディサイズは、全長5255mm×全幅1995mm×全高1900-2200mm、ホイールベースは3275mmとなっており、トヨタ「アルファード」の全長4995mm×全幅1850mm×全高1945mm、ホイールベースは3000mmを上回る、かなり大きなサイズ感です。

　エクステリアは近未来的なデザインで、フロントはルーフからフロントノーズにかけて丸みを帯びたフォルムに、水平に広がる横一文字のポジションライトが特徴的。

　リア部分は縦長のテールランプと四角いリアウィンドウが採用され、フロントとは対照的なデザインが施されています。

　インテリアデザインは韓国の伝統建築「韓屋（ハノク）」をイメージしており、直線的なインパネと大きなガラスエリアが、広々とした開放感のある空間を作り出しています。

　またシートレイアウトも多彩で、商用車用の「バン」では1列シートの3人乗りと2＋3または3＋3の5人／6人乗り、沢山の人を乗せられる「ワゴン」では3＋3＋3の9人乗りと3＋3＋2＋3の11人乗り、豪華仕様の「プレミアム」では2＋2＋3の7人乗りと2＋2＋2＋3の9人乗りが選択可能です。

　パワートレインは、2.2リッター直列4気筒ディーゼルと3.5リッターV型6気筒LPG（液化石油ガス）、1.6リッターターボエンジンと電気モーターの組み合わせたハイブリットをラインナップ。

　特に、ハイブリットモデルの燃費は13.0km／Lと、ディーゼルモデルやLPGモデルを上回るパフォーマンスと環境性能を兼ね備えているのが特徴です。

　そんなバリエーション豊富なスターリアの価格は、バンが2847万ウォン（約305万6300円）から、ワゴンが3051万ウォン（約327万5300円）から、プレミアムが3780万ウォン（約405万7900円）からとなっています。