警察庁は「2024年上半期の盗難台数」を発表しました。その統計によると、トヨタ「ランドクルーザー」が1位で590台と、昨年同期比の約2倍以上の台数となっています。
　
　特に、2024年6月以降はトヨタ「ランドクルーザープラド（150系）」の盗難が北関東で多発しています。

　2024年上半期の盗難台数の2位はトヨタ「アルファード」で、358台→303台と50台以上の減少、3位のトヨタ「プリウス」は＋27台。

　4位のレクサス「LX」は－40台、5位のレクサス「RX」は＋50台とこちらもランドクルーザー同様に急増しています。

　2024年上半期は1日約3.3台のランドクルーザー（200／300／プラド等）が盗まれた計算になりますが、中でも多いのはやはりプラドです。

　6月からの2か月間、SNS等で盗難情報が拡散されたプラドだけでなんと30台近く。

　なお、7月26日を最後にしばらくプラドの盗難情報がSNSに上がっていませんでしたが、8月8日に茨城県にて黒いプラドが盗難され、8月14～15日には群馬県伊勢崎市で立て続けにプラドの盗難報告が投稿されました。

　これから群馬県内での盗難が増える可能性があります。北関東在住のプラドオーナーはどうかお気をつけください。

　では、実際に盗まれているプラドはどのような地域での盗難が多く、盗まれたプラドの共通項目はどのようなものなのでしょうか。

　盗まれたプラドのほとんどは、ノーマルまたはモデリスタエアロをつけています。

　ハイリフトや目立つオフロードパーツを装着しているなど、外観が目立つ仕様のプラドは皆無。

　ボディカラーは白と黒に集中していることからも盗まれているプラドは街中で見かけてもあまり目立たないといえるでしょう。

　なお盗まれたプラドの多くは社外セキュリティを装備していませんでした。

　では、実際にどのような状況で盗まれたのでしょうか。2024年7月24日に盗まれた茨城県在住のオーナーに話を聞きました。

「通勤用のクルマとプラドを並べてアパート前の駐車場に置いているのですが、朝9時ごろ、出勤しようと駐車場に行ったらプラドの姿がありませんでした。

　頭の中は真っ白になってすぐに冷静な判断ができませんでした。

　うちの近所は田舎の住宅街といった感じで23時以降は歩いている人の姿を見ることはほぼありません。

　2019年10月に契約して2020年2月に納車されました。

　プラドがたくさん盗まれていることは知っていましたが、セキュリティは特につけていませんでした。自分の考えが甘かったんです。

　モデルチェンジしてランドクルーザー250も出たし、自分のクルマは古いので盗まれることはないかなと思って。

　警察にはすぐ被害届を出しましたが、特に何の連絡もありません。

　私のプラドは、ルーフレールもなくほぼノーマルの姿なので、見つかりにくいかもしれません。パッと見てわかる特徴がありませんから」

　また今シーズンからJFL「栃木シティ」に移籍して活躍中の西山大雅選手のプラドも2024年7月24日盗難被害に遭っています。

　盗難場所されたのは栃木県栃木市。盗難されたプラドの特徴は、グレードがTX Lパッケージ ブラックエディションでボディカラーは白。走行距離は約4.2万キロです。

　ナンバープレートが「青森 331 ち 345」となり、左後輪タイヤに軽い擦り傷があると言います。

　そんな西山大雅選手は盗難被害後に以下のコメントをSNSに投稿しています。

　まず、盗まれた日の翌日のX投稿では「昨日の夜から今日の朝方に盗まれました。私事で申し訳ありませんが、何か情報があればご連絡いただけるとありがたいです。よろしくお願いします。#拡散希望」というものでした。

　続いてXに投稿したプラド捜索の協力呼びかけで「プラド盗難の件で多くの方に反応をいただき、拡散もしていただきありがとうございます。今のところまだ手がかりが掴めていない状況ですが、まだ諦めずに探していきたいと思います。改めて車の詳細をリプ欄にまとめておきます。どうか、ご協力よろしくお願いいたします」となっています。

　しかし、その後の投稿を見ても発見の報告はなく、盗難被害から間もなく1か月が経過します。