新型ヴェルファイアがさらに上質&スポーティな走り心地に!? HKSの車高調「HIPERMAX S」に試乗して感じた「ブレないコンセプト」とは

自動車用アフターパーツメーカーのHKS(エッチ・ケー・エス)が販売しているサスペンション「HIPERMAX S」と「HIPERMAX R」の体感試乗会が2024年6月15日、観光有料道路「アネスト岩田 ターンパイク箱根」にて開催されました。今回は、発売されて間もない新型ヴェルファイア用サスペンションの試乗レビューをお届けします。

新型ヴェルファイアのオーナーは乗り心地に不満を感じている?

“アルヴェル”ことトヨタの「アルファード/ヴェルファイア」は2023年6月の発売から1年以上が経過し、街でも頻繁に見かけるようになりました。先代モデルの販売台数ではアルファードの圧勝でしたが、現行モデルは筆者の肌感覚で五分五分と言った印象です。

新型アル/ヴェルはデリバリー開始から1年以上が経過し、街中でも見る機会が増えてきた
新型アル/ヴェルはデリバリー開始から1年以上が経過し、街中でも見る機会が増えてきた

 なぜ現行モデルではヴェルファイアを見かけることが多くなったのか。それは単なる意匠の違いだけでなく、ショーファーニーズまで考慮したサルーン的なアルファード、運転する楽しさを追求したツアラー的なヴェルファイアと、走りに違いを持たせたことによって、顧客の好みでクルマを選ぶことができるようになった点が大きく影響していると筆者は分析しています。

 ただ、ヴェルファイアユーザーの声を聞くと、「走りがいいのはわかるけど、乗り心地がちょっとね……」と言う意見があり、アルファードユーザーの声を聞くと、「乗り心地はいいけどフワつきが気になる……」と、純正のサスペンションだといいとこ取りができていないのが現状としてチラホラあるようです。

 この乗り心地の不満を解消できるというアイテムが、今回紹介するHKSの車高調整式サスペンション「HIPERMAX S(ハイパーマックス エス)」です。

 ミニバンは基本素性が悪いことから、走りのレベルを引き上げるには快適性を犠牲にせざるを得ない、というのがこれまでの定説でした。その一方で、ちまたでは「ノーマルより乗り心地が良くなる」というサスペンションキットも発売されていますが、それらの多くはバネレートをかなり低く設定し、乗り心地全振りという割り切ったセットのモノが多いのも事実……。

HKSの車高調整式サスペンション「HIPERMAX」のSとR。共通のキャッチコピーは「走り心地」だ
HKSの車高調整式サスペンション「HIPERMAX」のSとR。共通のキャッチコピーは「走り心地」だ

 ちなみにHIPERMAXシリーズ共通のキャッチコピーは「走り心地」です。これを要約すると、楽しいだけでも、快適なだけでもないHKSのサスペンションに対する考え方で、数値にはなかなか出てこないが、ドライバーが感じる部分……例えば、扱いやすい/安心感/懐の深さ/走りやすさといった“官能的”な領域までこだわったモノづくりを示しています。

 そんなこだわりがミニバンでも感じられるのか? 今回はHIPERMAX Sが装着されたヴェルファイア・エグゼクティブラウンジで、一般道~ワインディングを中心に試乗してきました。

 なお、このヴェルファイアにはYOKOHAMA AVS MODEL F50(20×8.5J +35 5H-120)のホイールと、同じく横浜ゴムのタイヤ、アドバンdB V552(245/45R20)が装着されています。一般的にインチアップされたタイヤホイールは乗り心地が悪化する傾向にあるのですが、そのあたりがどう影響してくるのかにも注目です。

試乗車にはAVS MODEL F50とADVAN dB V552が装着されていた。適度なローダウンも相まってスポーティで上質な外観だ
試乗車にはAVS MODEL F50とADVAN dB V552が装着されていた。適度なローダウンも相まってスポーティで上質な外観だ

 アルファードとヴェルファイアではボディ補強のセットアップが異なるため、ヴェルファイア用のHIPERMAX Sには独自のセッティング/バネレート(フロント:7kg/リア:10kg)が与えられえていますが、シリーズとしては「単筒式(安定した減衰力特性)、「倒立式(シッカリとした剛性感)」、「全長調整式(ストローク量確保)」、「Dual PVS(素早い減衰の立ち上がり)」、「WRニードル(ワイドレンジ減衰力調整:30段)」、「アドバンスドバンプラバー(急激な動きの変化を抑える」などの技術が採用されている点はアルファード用も共通です。

 HIPERMAX S出荷時の基準車高もアルファード/ヴェルファイアでは異なり、ヴェルファイア用ではフロント39mm、リア22mmのローダウン量になっています。実際にクルマを見てみると「いやらしくない適度なローダウン量」ですが、クルマ全体のスポーティさがかなり引き上げられた印象です。

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