ダンプカーの車体にある「謎の文字と番号」の正体は? 「足立 営 12345」は何を意味しているのか 実は「経済成長」と深い歴史があった!?
街で走っているダンプカーをふと見ると、車体に「足立 営 12345」のような、謎の地名や数字が書かれたステッカーが貼られているのを見かけます。あの謎のステッカーは何のために貼られているのでしょうか。また何を意味しているのでしょうか。
「謎の文字と番号」の正体は
街で走っているダンプカーをふと見ると、車体に「足立 営 12345」のような、謎の地名や数字が書かれたステッカーが貼られているのを見かけます。
あの謎のステッカーは何のために貼られているのでしょうか。また何を意味しているのでしょうか。
実はこのステッカー、法律で決められています。
このステッカーを貼らないといけないのは、土砂等を運搬する大型自動車(つまりダンプカー)で、「最大積載量5000kg」または「車両総重量8000kg」を超える場合です。
ナンバ―プレートは道路運送車両法に基づいて自動車すべてに義務付けられていますが、この「表示番号の表示」は、「土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法」に基づくものです。
この法律は1968年に施行されました。当時、トラック1万台あたりのダンプカー事故件数は857件にのぼり、一般のトラックと比べても2.5倍という状況でした。死亡事故も施行当時わずか半年で356件も発生していました(これでも施工前に比べて1割減ったという)。
国は「ダンプカーによる交通事故は、ダンプ業界の零細性による過当競争と安全運転管理能力の欠如が大きな原因になっている」と断じています。高度経済成長の真っただ中で、建設業も忙しい時代。速度制限違反や積載制限違反、過労運転が蔓延していました。
そのため、車両と運転者、会社などを特定しやすくし、ドライバーや会社に「無謀な運転に対する自戒自粛」を促すために導入されたのが、この法律であり「表示番号」制度だったのです。
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