ダイハツ&トヨタの「小さなSUV」販売再開! 約1年の沈黙から挽回なるか 「ロッキー・ライズ」どうなる?
国土交通省はダイハツ「ムーヴ キャンバス」「ロッキー(HEV)」とトヨタ「ライズ(HEV)」の基準適合性の確認が完了したとして出荷停止指示を解除しました。これにより、ダイハツの全現行生産車種が生産・出荷が再開されることになります。
ダイハツ現行生産車種の「基準適合性の確認が完了」出荷停止の指示を解除
2024年4月19日にダイハツ「ムーヴ キャンバス」「ロッキー(HEV)」とそのOEM車となるトヨタ「ライズ(HEV)」に関して、道路運送車両法の基準に適合していることが確認されたことが国土交通省より発表されました。
これにより、ダイハツは「今後準備ができ次第、順次生産・出荷を再開していく」と発表してます。
ロッキー・ライズのHEVについては、2023年5月19日にポール側面衝突試験(UN-R135)に関する認証手続きに不正があることを発表し、同日から出荷・販売を停止していました。
同月5月には自主的に安全性能を確認するための社内試験を実施。これは電柱などを模したポールに、時速32kmで車両側面を衝突させることで「乗員の衝撃(傷害値)が法定基準を満たしていること」、「ドアの外れや開放が無いこと」、「衝突後の燃料漏れの量が一定値以下であること」という項目を確認。
結果は法規に定められた安全性に関する基準を満たすことが分かっています。
その際、「今回の試験は、社内試験であり、認証当局にご確認頂いたものではありません。出荷・販売の再開に向けては、認証当局立会いでの試験や、ダイハツ・ロッキーHEV、トヨタ・ライズHEVに関するその他の認証項目の確認など、必要な手続きを、当局とご相談しながら進めてまいります」とコメントしていました。
それから約半年後の2023年12月20日には、認証申請における不正行為に関して第三者委員会による調査報告書を発表。
調査の結果、2023年4月のドアトリム不正・5月のポール側面衝突試験不正に加えて、新たに25の試験項目において、174個の不正行為があったことが判明。
不正行為が確認されたモデルは、生産終了車種を含めて64車種・3エンジン(生産・開発中および生産終了車種の合計)。
この中には、ダイハツに加えてトヨタ、マツダ、スバルへOEM車も含まれていました。
さらに2024年に入ってからは1月16日に国土交通省から是正命令を、1月19日には消費者庁からの指導書を受けます。
その後は、国土交通省による立会試験などの結果により、道路運送車両法の基準に適合していることが確認された車種から出荷停止の指示を解除する発表が行われました。
なおこれまでに判明した不正の中で特に悪質であると判断されたダイハツ「グランマックス」トヨタ「タウンエース」マツダ「ボンゴ」の3車種のトラックタイプについて国土交通省より型式指定の取消の行政処分を受けています。
また2月9日には再発防止策を国土交通省に提出。2月13日には新体制を発表しました。
4月8日には今後の事業の方向性についてを発表し、体制の見直しにより、「軽自動車を中心に据えたモビリティカンパニー」を目指すこと、さらには再発防止を徹底することで信頼回復に努めることを宣言。
そして今回4月19日に前述の3車種について、国土交通省は道路運送車両法の基準に適合していることを確認し、出荷停止の指示を解除する発表しました。
これにより、全ての現行生産車種における基準適合性の確認が完了し、出荷停止指示が解除されます。
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ロッキー・ライズ(HEV)は、新開発された小さなクルマに適したハイブリッドシステム「e-SMART HYBRID」を搭載したモデルで、2021年11月1日に発売されました。
走り出しから最大トルクを発揮するモーター駆動ならではのレスポンスの良さ、なめらかな加速、優れた静粛性を実現するなどガソリン車とは違う魅力を持ち、ユーザーからも好評でした。
しかし、前述の2023年5月19日から出荷・販売を停止とり、約1年ぶりの再開となります。
それまでロッキー・ライズ(HEV)を検討していたユーザーはダイハツ・トヨタでの代替車種か競合他社の車種に流れていったことが予想されます。
こうした状況において正式に再開された後、ロッキー・ライズ(HEV)がどのように挽回していくか。注目せずにはいられません。
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