「シフトレバーにレジ袋」“ゴミ箱代わり”に使うのNG! クルマの誤操作の原因に!? 一体何がダメなのか?

 車内は狭く、収納スペースが限られているため、ゴミ箱スペースが足りないと感じることがあります。運転席の近くにあるシフトレバーにレジ袋をひっかけてゴミ箱として使用しているクルマを見かけますが、大丈夫なのでしょうか。

シフトレバーへの荷重が誤操作を引き起こす可能性

 運転席に近く、手が届きやすい便利な場所として、シフトレバーにレジ袋をひっかけてゴミ箱代わりにしているクルマを見かけます。
 
 クルマの中は狭く、ゴミ箱を置く場所が限られており、シフトレバーにレジ袋をひっかけて使うのは一見良いアイデアのように思われますが、実はこれは非常に危険な行為なのです。

シフトレバーにレジ袋をぶら下げるのはNG(イメージ)
シフトレバーにレジ袋をぶら下げるのはNG(イメージ)

 自動車整備工場の整備士に話を聞くと、タイヤ交換やオイル交換、車検などでクルマを預かった際に、シフトレバーにレジ袋がかかっているクルマは20~30台に1台ぐらいの割合でいるとのことでした。

 クルマを預けたときにこの割合であるなら、日常的に利用している人はもっと多いのではないかと考えられます。

 シフトレバーはクルマの動作を指示する重要な装置です。ゴミが入ったレジ袋はシフトレバーに余計な負荷がかかり、シフトノブの仕様は異なるものの、何かの拍子に勝手にギアチェンジが行われることも否定できません。

 たとえば「D」から「N」へ切り替わってしまうと、「N」レンジのままでは発進しようとしてアクセルを踏んでもクルマは進みません。

 そしてギアが「N」だったことに気づき、アクセルを踏んだまま慌てて「D」に入れるとクルマは急発進することになり、追突や事故につながる可能性があります。

 近年増えてきているハイブリッド車ではシフトレバーの形状が小さいものもあり、軽い力で容易にシフトチェンジすることができます。そのため、ゴミ入りのレジ袋をひっかけた場合も簡単にシフトレバーが動いてしまう危険があるでしょう。

 また、シフトレバーにかけていたレジ袋からペットボトルや空き缶がフロアに落ちるケースも考えなければいけません。もし、運転席側のフロアに落ちた場合、クルマの動きによっては転がったペットボトルがブレーキペダルの裏側に挟まる場合があります。

 ブレーキペダルの後ろにペットボトルや空き缶が挟まると、ブレーキを踏んでも床まで踏み込むことができなくなり、クルマを止められない状態になります。高速道路走行中にこのような状況になると、大きな事故につながる危険が想像できるでしょう。実際に死亡事故が報告されています。

 シフトレバーにレジ袋をひっかけるのは危険行為と考えましょう。

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