日産「4ドアセダン」実車展示! スタイリッシュ顔のアクティブ仕様も! でも注目は「小型SUV」か 盛り上がるタイ市場、日産の近況は
タイ市場を取り巻く環境が徐々に変化するなか、日産が今後どのような戦略を打ってくるのか、タイのユーザーは興味深く見守っているところです。バンコクインターナショナルモーターショーの日産ブースで存在感が強かったのは、日本でもお馴染みの「キックス」でした。
変わりゆくタイ市場で、日産はアライアンスを活用して今後どう動くか?
日本で日産のセダンと言えば「スカイライン」が2024年3月現在で唯一販売されているモデルです。
一方で海外では様々なボディサイズのセダンが展開されていますが、なかでも「アルメーラ/ヴァーサ/サニー」と国や地域で名前を変えて販売されています。
タイ日産の代名詞といえば、4ドアセダンの「アルメーラ」。
コロナ禍の前まで、そんなイメージを持つタイのユーザーが少なくありませんでした。
しかし、タイ市場を取り巻く環境が徐々に変化するなか、日産が今後どのような戦略を打ってくるのか、タイのユーザーは興味深く見守っているところです。
バンコクインターナショナルモーターショーの日産ブースで存在感が強かったのは、日本でもお馴染みの「キックス」です。
タイでは2023年から中国メーカーEVが一気に押し寄せており、タイのユーザーにとって電動化が身近な存在になってきています。
そうした中、日産としてはタイ市場での現実的な電動化として、エンジンを発電機として使うシリーズハイブリッドシステムであるe-Powerの普及を進めているところです。
日産ブースでの展示を見ても、そうした日産の思惑を直感的に理解できます。
タイではまだ充電インフラの整備が十分に進んでおらず、また充電場所をスマートフォンで検索してその場に行き着いても充電器が故障していることが珍しいことではないといいます。
そうしたタイの社会現実の中で、日産としては日本と同じようにEV技術の知見を最大限に活かしたハイブリッド車としてe-Powerを推奨しているのです。
一方、タイ市場の4割前後を占める、ピックアップトラック市場については、「ナバラ」が今後、どのような展開を見せるのか注目されます。
三菱「トライトン」が2023年にフルモデルチェンジしていますが、現行「ナバラ」とはプラットフォームは別物。
当然、ルノー・日産・三菱アライアンスとしては今後、「ナバラ」を大幅改良する可能性が十分にあると思われますが、今回のショーのタイミングでは次期ナバラに関する情報は特にありませんでした。
また、ショー開催の直前に明らかになった日産の中期経営計画「The Arc」の中でも、タイの日産ユーザーや販売店関係者が気になる点があったといいます。
The Arcでは、2026年度までに2023年度比で100万台増という精力的な目標を掲げました。
そのために、2024年度から2026年度にかけての3年度間に、グローバルで30車種を新型車を投入し、そのうち16車種が電動車となります。
その上で、製造・販売する国や地域のそれぞれに対して、具体的な導入計画を示したのですが、東南アジアについては明確な記載がありませんでした。
また、東南アジアから近いオセアニアについては、1トンピックアップトラックとCセグメントクロスオーバーの導入を明らかにしています。
近いうち、改めてタイや東南アジアについてより具体的な新型車投入計画が示されることが予想されます。
いずれにしても、タイ市場はいま、大きな変化の時期を迎えており、日産としてはEVを含めたタイの市場動向を注意深く見守る姿勢にあることは間違いないようです。
また、ショー開催の直前に明らかになった日産の中期経営計画「The Arc」の中でも、タイの日産ユーザーや販売店関係者が気になる点があったといいます。
The Arcでは、2026年度までに2023年度比で100万台増という精力的な目標を掲げました。
そのために、2024年度から2026年度にかけての3年度間に、グローバルで30車種を新型車を投入し、そのうち16車種が電動車となります。
その上で、製造・販売する国や地域のそれぞれに対して、具体的な導入計画を示したのですが、東南アジアについては明確な記載がありませんでした。
また、東南アジアから近いオセアニアについては、1トンピックアップトラックとCセグメントクロスオーバーの導入を明らかにしています。
近いうち、改めてタイや東南アジアについてより具体的な新型車投入計画が示されることが予想されます。
いずれにしても、タイ市場はいま、大きな変化の時期を迎えており、日産としてはEVを含めたタイの市場動向を注意深く見守る姿勢にあることは間違いないようです。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
このみっともない"マウス型セダン"の流行りはいつ終わるんだろう・・
せいぜい東南アジアで頑張ってください