三菱「新型パジェロ」登場か ベースは新型トライトン!? どんなクルマ? ピックアップ競合、トヨタ「ハイラックス」との違いとは
「従来のピックアップらしさ」を持たない新型トライトンとは
こうした“弱点”を細かくつぶしてきたのが、新型トライトンです。
まず一見すると分かりますが、そのデザインはピックアップトラック王国アメリカの現在のトレンドを完全に取り入れています。
トヨタ「タコマ」「タンドラ」やフォード「Fシリーズ」を見ると分かりますが、イマどきのマスクは厚みがあってスクエアな“タフ顔”が主流です。その点、ハイラックスは仕様変更や特別仕様車で近づけようという努力が見られますが、やはりどこか昔のカオです。
駆動システムも、トライトンはフルタイム4WDモードを持った「スーパーセレクト4WD II」を採用。このシステムは「パジェロ」譲りのもので、これに「アウトランダーPHEV」で高評価を得ているドライブモード(テレインセレクト)を装備しています。
乾燥路面でも走行安定性を向上させる4WDが使えるだけだけでなく、高速仕様のタイヤを履いていても、信じられないほど簡単にオフロードステージを走り回ることができます。
もちろん、ハイラックスにもトラクションコントロールが付いていますが、ステージごとに制御プログラムを変えているトライトンには敵いません。
しかし、優れたパワートレーンがあっても、駆動力を伝える足回りが旧態依然としては意味がありません。
トライトンは16年ぶりとなるラダーフレームの一新を実施。特にフロントサスの直後の接合部分の断面積を塾考し、ボディ剛性全体で1.5倍に向上させています。
これだけでもサスペンションの動きが大幅に改善されていることが窺えますが、もちろんサスペンション自体も改良。
フロントのダブルウイッシュボーン式はアッパーアームの位置を従来よりも上げることでストローク量を増大し、路面追従性を改善。
ダンパーも大径化することで、より理想的な前脚の動きを実現しています。ポイントとなるリアのリーフスプリングは5枚重ねから3枚に変更することで柔軟な動きを実現。
さらに、取り付け部分のブッシュ形状、一番下の板バネの横剛性を30%上げることでジオメトリーの変化を抑制し、コイル式サスペンションに劣らぬ路面追従性と乗り心地の良さを目指しています。
このように、運動性能や乗り心地の基本となる部分を徹底的に煮詰め直した上に、かつての「ランサーエボリューション」で一世を風靡した「AYC(アクティブヨーコントロール」を前輪ブレーキに採用。
トライトンはピックアップトラックでありながら、三菱がこれまで培った技術、そして新技術の集大成になっているのです。
クルマって、社会(経済)のトレンドを象徴する場合も多いですけど、
トライトンのような大型アウトドア車が売れ初めるというのは、
日本経済に余裕がでてきたおかげ、、、、だと良いのですが