日産校が「新ハッチバック」実車初公開!? ド派手&京都らしさ共存!? 「KOTO」が凄い! どんなモデル?
日産京都自動車大学校は大阪オートメッセに「KOTO」というモデルを展示しました。学生の想いが詰まった1台とはどのようなモデルなのでしょうか。
学生の想いを盛り込んだ「古都(KOTO)」とは
2024年2月10日-12日に開催された「大阪オートメッセ」。
様々なメーカーやショップの出展が相次ぐ中でも注目されていたのが日産京都自動車大学校。
東京オートサロン2024で展示した新型エルグランドを連想されるモデルや、いまでもファンの多いブルーバードのパーツを取り入れたキューブなどに加えて、新たなモデルが実車初公開されました。
日産は全国に5校(栃木校・横浜校・愛知校・京都校・愛媛校)の自動車大学校を展開しています。
そのなかで唯一カスタマイズ科が設立されているのが京都校です。
京都校では、ここ数年にわたり学生が手掛けたカスタマイズカーを東京オートサロンや大阪オートメッセに展示しています。
東京オートサロン2024では、顔は現行エクストレイル、ボディは現行エルグランドとなる斬新な見た目の「ELGRAND GLASSIER」と、ブルーバード顔のキューブ「SETO」を展示し、大きな話題となりました。
この2台は、緻密なマーケティングを行い、6人家族(おじいちゃん・おばあちゃん・お父さん・お母さん・お兄さん・お姉さん)が使うことを想定して製作されました。
対して今回の大阪オートメッセ2024で新たに公開された「KOTO」は、学生たちの想いを詰め込んだクルマとして「学生の感性がとらえた京都のWABISABI」をコンセプトに作られています。
ベースとなるのはかつて日産でラインナップされていた軽自動車「KIX」。
2012年まで販売されており、コンパクトなボディと高い走破性が特徴でした。
そんなKIXの見た目は、京都に点在する由緒ある建築物から着想を得てデザインされ、一見「どこが京都なの?」と想いますが、見ていくと様々な場所に「京都らしさ」が散りばめられていました。
フロントグリルは、1300年の歴史を持つ伏見稲荷大社が誇る圧巻の千本鳥居をイメージしたと言い、オーバーフェンダーは東寺の五重塔の屋根の優美なアーチをモチーフにしています。
インテリアは、京都の神社仏閣を思い起こす赤と紫の革張りを施しており、これは学生の親戚が営む染屋で手掛けたもので、独特の色合いで染め上げられています。
さらに、完成間際に浮かんだアイデアとして、ドアスピーカー部分を障子の格子に見立て、内部からライトを当てることでもみじが浮かび上がるようにするなど、ギリギリまでこだわったものになっています。
そんなKOTOについて、製作を取りまとめたリーダーの学生に話を聞いてみました。
「僕たちがイメージをした古都・京都をモチーフにデザインしています。
フロントやサイドの他には、ルーフサイドの赤い部分ですがリア側が鳥居を、先端に行くに連れて細くなっている部分が刀をイメージしました。
他の2台はターゲットカスタムにこだわっていますが、KOTOは『僕たち学生が本当に好きで勝手やるように自由なクルマを作ろう!』ということで考えました。
元の四駆を生かしたような見た目ながら、日産のホットハッチというようなイメージです。
色々なこだわりがありますが、内装のもみじが浮かび上がるスピーカーライトは、チームの女子が考えてくれました。
おかげで京都ぽい印象を持てるようなデザインとなり、『こんな部分もアレンジできるんだな』という気づきがあったりと、やっていて良かった部分です。
今後は、ナンバーを取得するために排ガス規制だったり、横幅がすごい出ているので軽自動車の規格じゃなくなるために申請し直したりなど、色々やることがあります。
もしかしたら卒業(今春)には間に合わないかもなので、難しければ学校にお願いしたいですね」
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なおKOTOの展示に対する大阪オートメッセ2024での反響は上々だと言い、「エルグランドやキューブよりも注目を集めていた」(前出の学生)と話していました。
東京オートサロンや大阪オートメッセでは、メーカーだけでなく、学生が手掛けたカスタマイズカーを見ることが出来ます。
その中でも日産京都自動車大学校のカスタマイズカーは、綿密なマーケティングや見た目のクオリティが高いこともあり、ユーザーから「売って欲しい」という声が多数寄せられたようです。