衝撃の4700万円! 日産「R34 GT-R 最速モデル」出現! 14万キロ超えなのに…なぜ高額? 真っ白ボディのスゴい「スカイライン」が豪で落札
アメリカのオークションサイトで、4700万円のプライスを付けて落札された日産「スカイライン GT-R」は、どのような個体なのでしょうか。
超激レア「N1」が出現 新車時の「7.9倍」価格で取引
2024年2月1日、アメリカのカーオークションサイト「Bring a Trailer」において、日産「スカイラインGT-R」(BNR34型)が32万5000ドル(当日レートで約4760万円)で落札されました。
どのような個体なのでしょうか。
Bring a Trailerはアメリカのオークショニアで、2007年に開設。日本をはじめ、ヨーロッパや米国などのクルマを取り扱っており、戦前から現行のクルマまで幅広くオークションが開催されています。
今回、オーストラリア国内で出品されたスカイライン GT-R(BNR34型・以下R34 GT-R)は1999年1月8日に発売された2ドアスポーツカーです。
日産のスポーツクーペ・セダン「スカイライン」シリーズ最高峰であり、1989年に発売されたスカイライン GT-R(BNR32型)から続く、いわゆる「第2世代GT-R」の最終モデルです。
「人に翼を」をキャッチコピーに、当時世界トップレベルの高剛性ボディを採用したほか、四輪操舵制御「スーパーハイキャス」の改良や空力性能の向上などを図り、戦闘力を高めています。
パワートレインは第2世代共通の2.6リッター直列6気筒ツインターボ「RB26DETT」型エンジンに電子制御4WDシステム「アテーサ E-TS」を組み合わせますが、新たに6速MTを採用しました。最高出力は280馬力・最大トルクは40.0kgmを発揮します。
ボディはスカイラインをベースにしつつも、張り出したフェンダーや力強い専用ヘッドライト、大開口部のフロントバンパーや、2枚翼のリアウイングなどを装備します。
今回、32万ドルで落札されたのはR34 GT-Rのうち、スーパー耐久シリーズに参戦するための競技モデル「Vスペック N1」で、冷却性能の向上やエアコンやオーディオレスなどによる軽量化、リアブレーキの容量向上が図られています。
走行距離は不明ですが、メーターは14万3000キロを示しており、出品者によれば38台生産されたVスペック N1のうちの33番目の個体。2000年3月に製造され、2021年にオーストラリアに輸出されました。
エクステリアは競技車らしくシンプルな「ホワイト」で、フロントバンパーとリアバンパーには塗装修理歴があるものの、艶も残っており綺麗な状態です。
加えて、NISMO製「LM GT4」19インチアルミホイールやサイドスカート、R35型「GT-R」用ブレーキシステム、BCレーシング製車高調の装着など、独自かつ貴重なパーツを用いたカスタムも施されています。
Vスペック N1の特徴である、軽量化のために省略されたリアワイパーやリアフォグランプ、透明ガラスなどはそのままの状態が残されています。
インテリアはVスペック N1専用の樹脂製アームレストやハンドブレーキをそのまま装備しており、エアコンやオーディオなどが後付けされず、純正の“軽量化”仕様のまま、目立つ汚れや破損もない状態です。
専用スポーツシートをはじめ、インパネやステアリング周辺も比較的劣化が少なく残されています。
エンジンルームはNISMO製ストラットタワーバーが装備され、走行距離の割りには状態もよく、ひどいサビや汚れは付着していません。Vスペック N1専用のメタルターボチャージャーやオイルクーラーも純正状態だといいます。
下回りもサビや破損は見られず、アンダーカバーなどにひどく擦った痕跡などもないことから、日本国内ではサーキットなどで走行せず、街乗りメインで使われていた可能性があります。
なお、出品写真には日本国内での整備記録簿や取扱説明書、中古車業者向けオークションの出品票が残されており、国内ワンオーナー車であったことや、三重県内の日産プリンス店で新車購入されていたことがわかります。
そのほか、タイミングベルト交換を示すステッカーや指定空気圧のプレートなど、日本語表記も多く残っており、現地マニアにはたまらない逸品といえます。
極めて貴重なR34 GT-R Vスペック N1ですが、入札は1月19日に2800ドルで開始され、27件もの激しい入札合戦が繰り広げられた後、32万ドルというプライスで落札。
新車当時としても珍しいVスペック N1であることや、純正品が残されていること、カスタムパーツ類も貴重でかつそれぞれの程度も良かったことが評価されたのか、新車価格599万8000円の7.9倍で取り引きされ、次のオーナーへと引き継がれていきます。
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近年は映画やマンガ、アニメなどの影響から日本車の人気が高まっており、その影響を受けて1980年代から90年代のスポーツカーが輸出され、高値で取り引きされています。
特に北米では「25年ルール」という、クラシックカーとして登録できる決まりがあり、通常走行ができない右ハンドル車であっても、製造から25年が経過すれば走行可能になります。これにより、多くの国産スポーツカーが輸出され、現地のオーナーによって大切に乗られているのです。
一方で、今回のVスペック N1は2000年式であることから米国での登録はできず、オークションのコメント欄には25年ルールの解禁を待つ多くのアメリカ在住ユーザーからの声が寄せられました。
R34 GT-Rは1999年登場であり、今年から初期のモデルを皮切りに米国へと輸出が開始される見込みで、ますますその価値を高めていくことが予想されます。
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