1000万円超え! オシャレグリーンのトヨタ「80スープラ」出現!? “NAエンジン”なのになぜ高値? 激レアモデルが米で落札
アメリカのオークションサイトで7万ドル(約1032万円)で取引されたトヨタ「スープラ」とはどのような個体なのでしょうか。
NAなのに超高値に! 極上「グリーンスープラ」が登場
2024年1月30日、アメリカのカーオークションサイト「Bring a Trailer」において、トヨタ「スープラ」(A80型)が7万ドル(当日レートで約1032万円)で落札されました。
どのような個体なのでしょうか。
Bring a Trailerはアメリカのオークショニアで、2007年に開設。日本をはじめ、ヨーロッパや米国などのクルマを取り扱っており、戦前から現行のクルマまで幅広くオークションが開催されています。
今回、オークションに出品されたスープラは1993年5月に発売された2ドアスポーツクーペです。
1978年登場の初代から数えて4代目(日本ではスープラ名としては2代目)モデルで、走行性能だけでなく、環境性能や安全性能も最大限に高めた新しいスポーツカーとして開発されました。
2+2のハッチバッククーペボディを基本に、脱着式ルーフを持つ「エアロトップ」も引き続き設定されています。
先代よりも全長とホイールベースを短くする一方、トレッドを拡大して走行安定性の向上を図ったほか、軽量素材の採用や構造の最適化によって剛性を向上しました。
新設計した4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションや当時としては超扁平タイヤ、大容量のブレーキの装着などにより、卓越したスポーツ走行性能を持っています。
デザインは、しなやかかつ強靭な筋肉を思わせるワイド&ローで丸みを帯びたスタイリングを採用。空力性能と低重心を追求したデザインとなりました。
一方で、インテリアはドライバー中心に設計され、インパネセンター周辺の操作パネルは運転席側に傾けられるなど、スポーティな仕上がりです。
ボディサイズは全長4520mm×全幅1810mm×全高1275mm。
パワートレインはいずれも3リッター直列6気筒エンジン「2JZ」型で、最大出力225馬力・最大トルク29.0kgmを発揮する自然吸気仕様と、国産車としては最高峰のスペックを誇る280馬力・44.0kgmツインターボ仕様を設定。4速ATまたは6速MTを組み合わせます。
モータースポーツでも、ル・マン24時間に参戦したほか、日本では、SUPER GTのGT500クラスに参戦、2002年8月に生産終了した後も2005年まで第一線で活躍しました。
現在でも人気が高く、日産「GT-R」やホンダ「NSX」とともに国産スーパースポーツカーを代表する1台です。
今回7万ドルで落札された個体は、1997年式の北米向け特別仕様車「15th Anniversary Edition(以下15周年記念車)」で、3万マイル(約4万8000キロ)を走行。北米に正規輸出されたもので、左ハンドルの6速MT車です。
15周年記念車は、1996年に実施された改良で内外装のデザインが変更となったエアロトップモデルの自然吸気エンジン搭載仕様をベースに、「limited edition」「15th ANNIVERSARY」などのバッジがあしらわれ、灰皿にも同バッジを装着しました。
エクステリアは日本国内に設定のない「ディープジュエルグリーンパール」で、左フェンダーとリアバンパーに傷があることを除き、塗装面の艶も十分に残っているなど、27年が経過したとは思えない綺麗な状態を維持しています。
曇りやすいヘッドライトも透き通っており、ホイールなど足回りの状態も良好です。
インテリアはベージュレザーを装備していますが、乗り降りのためか運転席シート左側部分にシワがあるものの、色移りや破れといったものはありません。
普段の乗車で汚れが目立つベージュのフロアマットも清潔に保たれ、インパネやステアリングも白化やヒビなどは見られず、かなり大切に扱われてきたことがわかります。
メーターやエアコンなどの表示パネルも表面に傷が少なく、純正のCD・カセットプレイヤーが残されているなど、純正状態が維持されていることも貴重といえます。
エンジンルームや床下も、30年弱経過しているとは思えない綺麗さで、2022年6月にはベルト交換、2023年10月にはラジエーターホース交換が実施されるなど、整備も行き届いているようです。
アメリカ国内での整備歴や事故修理歴、オーナー歴を調べる「CARFAX」ではイリノイ州、カリフォルニア州、フロリダ州、ノースカロライナ州で登録された4オーナー車で、事故などの被害は受けていないとされています。
入札は1月24日に5000ドルでスタートし、23件もの激しい入札合戦を繰り広げた後、7万ドルで落札。
15周年記念車という貴重なモデルであることや、極めて良い状態、純正品が残されていることなどが評価されたのか、高値で取り引きされ、次のオーナーへと引き継がれていきます。
なお、15周年記念車ではツインターボモデルも用意されており、過去には約1000万円を超える価格で取引されたこともあります。今回は比較的安価な自然吸気モデルでしたが、異例の高値を記録しました。
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近年は映画やマンガ、アニメなどの影響から日本車の人気が高まっており、その影響を受けて1980年代から90年代のスポーツカーが輸出され、高値で取り引きされています。
特にスープラやGT-R(スカイラインGT-R)、NSXなどはもっとも支持されるモデルで、北米に正式輸出されたものだけでなく、日本国内で使用された中古車の輸出も進んでいます。
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