ホンダが斬新な新型「2輪車」発売! 復活の「モトコンポ後継機」実車展示で話題!? モトコンパクト発売は?

アメリカで生産が追いつかないほどの大人気ホンダ「モトコンパクト」にLAオートショーで試乗してみました。またかつての「モトコンポ」の後継機となる「モトコンパクト」の開発経緯や日本での発売の可能性を担当者に聞いてみました。

米国ホンダが開発。11月1日より発売で大人気

 ジャパンモビリティショー2023で実車展示されて大きな話題となったホンダ「motocompacto」(モトコンパクト)は重量17kgの小型電動モビリティです。
 
 すでに米国では2023年11月1日より発売されていまが、日本で発売される可能性はあるのでしょうか。

米国では発売後瞬く間に人気となったモトコンパクト(Photo:Jihun Kim)
米国では発売後瞬く間に人気となったモトコンパクト(Photo:Jihun Kim)

 モトコンパクトは、タイヤやハンドルは幅94mmというスリムな本体に格納でき、持ち運びも可能です。

 筆者はLAオートショーの会場で実際に試乗し、重さを確認すべく片手で持ってみました。

 手にもって軽やかに持ち運びできるというわけにはいきませんでしたが、運びやすい四角い箱型形状でクルマのトランクに積むのも実に簡単でしょう。

 上下左右、角度や方向を選ぶ必要もないそうです。なお、モトコンパクトには2つの走行モードがあり、最高速度が違っています。

「モード1」は安全機能の役割もある助走を必要とするタイプで、最高10mph(約16km/h)。「モード2」は助走不要で最高15mph(約24km/h)です。

 実際に試乗して驚いたのは、とても動きが軽くてスムースなことです。発進する際は地面を蹴って進みます(モード1の場合)。

 電動キックボードにも同様に地面を蹴って発進するタイプがありますがそれと同様です。パワーは十分にあると感じましたが、とても安定しています。

 屋内に設置された試乗コースを3、4周しましたが、急発進や急加速もなく、また意図しない動きに慌てることもありません。

 スムースでパワフルだけど怖い思いをすることはありませんでした。

 また、ほかにも様々な体格の人が参加していましたが、ハンドルの高さやシートの高さの調整機構がついていないにもかかわらず、全員がとても快適で安全なポジションで乗っていたことも印象的です。

 さて、このモトコンパクトの開発を担当したのは日本ではなく米国ホンダの四輪部門です。

 どのような経緯で誕生したのでしょうか。米国ホンダ パーツ&アクセサリー マーケティング マネージャーの山田遼さんに聞きました。

―― モトコンパクトは米国内で大人気と聞きました。どのような経緯で開発スタートとなったのでしょうか。

 開発が始まったのはCOVID-19が猛威を振るっていた2020年です。

 2輪ではなく4輪部門から出たアイデアです。先行企画を行う専門部署が社員のアイデア出しなどのイベントを通して、コンセプトが承認されました。

 そして、さまざまな新たな取り組みを経てホンダの開発から販売に乗せる事となりました。

―― モトコンパクトという車名はかつての「モトコンポ」に由来していますよね。最後に「O」がついているのはなぜですか。

 1982年に発売された当時のモトコンポ(Motocompo)もOが最後についており、モトコンポにインスパイヤされたコンセプトからMotocompactoプロジェクトが立ち上がったのがひとつの理由です。

 CompoではなくCompactoにしたのは、さらにコンパクトに畳めると言う意味合いから、ホンダ内で使用していたプロジェクト名がそのまま商品名・ブランドになった経緯もあります。

 カリフォルニア・トーランス市(アメリカンホンダHQ)にデザインや専攻企画をする部門が立ち上げた企画であり、上記の通りの理由で商品名が決まりました。

―― モトコンパクトの収納サイズは幅94mm×高さ536mm×長さ742mmですが、このサイズに決まった経緯を教えて下さい。

 モトコンパクトのデザイナーやエンジニアいわく、様々な体形のアメリカ人に対応し、なおかつ畳める構造を維持する上で最小のサイズを模索した結果が現在のサイズとなっているそうです。

 もちろん、持ち運びや収納の観点も含まれますが、それらに関しては小さければ小さいほど良いので、安全性と機能性を維持した上で、コンセプトに忠実に設計された結果、3.7in W x 21.1in H x 29.2in L(幅94mm×高さ536mm×長さ742mm)のサイズに決まりました。

―― 地面を蹴ることによって発進するというスタート方法を採用したのはなぜですか。

 モトコンパクトには2つの走行モードがあり、「モード1」が助走を必要とするモードとなっており(モード2は助走不要)、安全機能のひとつとなっています。

 モトコンパクトは親指で操作する商品ですので、不意な飛び出しを防止する目的でモード1は地面を足で蹴って発進する方法にしています。

 きちんと座っており、モトコンパクトの扱いにも慣れて意図的な発進を求めるユーザーさんはモード2にして乗っていると思います。

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