道路の「ひし形」の意味知らない人多い? 栃木県では「緑の◇」も登場、なぜ? 正しく理解したいダイヤマークとは

緑色のダイヤマークの効果はどのくらいあった? 驚きの結果が明らかに!

 さらに担当者は緑色のダイヤマークを整備した時期や場所に関して次のように話しています。

「2023年6月下旬から8月末までの間、県内57か所に整備し、小学生の新学期に間に合わせる形にしています。

 特に、各警察署で調査した歩行者の利用が多い場所や、小学校周辺の横断歩道などに整備しています」

 また、緑色のダイヤマークの整備効果については次のように説明しています。

「ダイヤマークを緑色にカラー舗装する前と後で車の一時停止率を調査しました。

 カラー化前の5月は通過車両2273台のうち732台が一時停止し停止率が32.2%だったのに対し、カラー化後の9月は通過車両2646台のうち1193台、停止率45.1%で、一時停止率は12.9ポイント増加しました」

緑のダイヤマーク、効果は絶大だった?(画像提供:栃木県警察本部交通部交通規制課)
緑のダイヤマーク、効果は絶大だった?(画像提供:栃木県警察本部交通部交通規制課)

 実際、2023年のJAFの調査においても栃木県の一時停止率は74.8%と全国で3番目に高い結果となり、さまざまな広報や道路整備などの対策が効果としてあらわれているといえるでしょう。

 前出の担当者によると、緑色のダイヤマークに対しては住民から「ダイヤマークが見やすくなった」「緑色なので横断歩道があることに気づきやすい」「車の停止率が上がったと思う」などの声。

 さらには「うちの通学路にも整備してほしい」という要望も寄せられているようです。

 そして今後の整備方針について担当者は「歩行者の保護意識を向上させる足がかりとして、検証結果や効果を踏まえながら設置を前向きに検討していく予定です」と語っています。

※ ※ ※

 緑色のダイヤマークを整備することでドライバーが横断歩道を意識しやすくなり、一時停止率が高まる効果があります。

 この栃木県の事例のように、ちょっとした工夫で歩行者を守る取組みが全国でも期待されています。

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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