「ガソリン」うっかり飲み込んだらどうなる!? 身体への影響と「正しい対処方法」は? 無理に吐き出させるのはNG!
通常では「ガソリン」を飲み込むことは考えられませんが、万が一のトラブルで口にしてしまった場合、一体どんな影響が身体に出るのでしょうか。
ガソリンを「無理に吐き出させる」のはNG!
普通に日常生活を送る限りは「ガソリン」を口にすることはまず無いと思いますが、万が一何かしらのトラブルでガソリンを飲み込んでしまった場合、身体には一体どんな影響が出るのでしょうか。
また、その際にはどのように対処すれば良いのでしょうか。
ガソリンを飲み込んでしまったときに起こりうる症状について、「時事通信 家庭の医学」の“工業用品中毒”の項には以下のように記載されています。
「むりに吐かせたりせず、ただちに医療機関へ受診します。灯油やガソリンなどは、100mL以下で、誤飲するだけなら、下痢や腹痛などの消化器症状でおさまることがほとんどです。しかし、低粘性で揮発性が高いため、気道に誤嚥されやすく、少量でも、一度気道内に入ると、致命的な肺炎を生じ、人工呼吸管理などの、集中治療を要する危険性があります」
このように、ほとんどのケースにおいては下痢や腹痛のレベルで収まるものの、もしも気道に入った場合は少量でも重篤な症状になる可能性もあるのです。
また「むりに吐かせたりせず」との記載があるように、実はガソリンなどの揮発性の高い液体は無理に吐かせようと強いてはいけません。
その理由については神奈川県医師会でも、「吐かせると気管に入りやすく、少量でも入ると化学性肺炎を起こす可能性がある」と強く注意を促しています。
その他にも誤った応急処置として“誤飲時には水や牛乳を飲ませて薄める”という方法が言われますが、実はこれも嘔吐を誘発するため逆に危険な行為。日本赤十字社では、「牛乳を飲むと毒物の体への吸収量が多くなる」と公式サイト内で警告しています。
このように、ガソリンを誤飲してしまった場合の正しい対処方法では、「無理に吐かせようとしない」「水や牛乳を飲ませない」そして「速やかに医療機関を受診する」という3点を守ることが重要なポイントです。
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かつては、「ガソリン携行缶からクルマやバイクへ給油するためゴムホースでガソリンを吸い上げる際、誤ってガソリンを誤飲する」というトラブルも見られましたが、近年ではそのような事例も減っているといいます。
しかしセルフ給油時の操作ミスや何かの拍子にうっかりガソリンが口に入ってしまったり、子どもが誤飲したりする可能性はゼロではありません。
万が一の自体に備えて、今回紹介した対処法をしっかりと覚えておきましょう。
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