トヨタが斬新「手動」ブレーキ発表!? 進化しない「ブレーキペダル」が足踏み式から進化する時代は来るのか
アクセルとブレーキの踏み間違い対策にも有効!?
近年、クルマの機能の様々な自動化が進んでいます。
例えば、これまで当たり前のように利用してきたシフトレバーも、昔ながらの形状から変わりつつあります。
電子制御化されたことで、機械式のレバーに代わり、小さなシフトノブを備えた「電制シフト」タイプや、シフトスイッチなどを用いた「電動シフト」の採用車が増えてきているのです。

また、パーキングブレーキも、手で引いたり足で踏んだりする機械式のタイプから、スイッチ操作や自動的に作動する電動式のタイプが、軽自動車まで普及してきています。
しかしそれでもブレーキペダルについては、相変わらず昔ながらの形状を保っています。
先進運転支援機能(ADAS)がいくら進化しても、クルマを確実に止めるためにはドライバー自身によるブレーキペダルの操作が欠かせません。
確かに近年では高速道路の本線で、レーダーやカメラを使った全車速追従型アダプティブクルーズコントロール(ACC)を使用することで、ブレーキペダルを一切使わなかったことは、筆者(くるまのニュースライターHAMATARO)もたびたび経験しています。
もちろん過信は禁物で、ブレーキペダルをいつでも踏める状況で運転していますが、ブレーキペダルの使用頻度が低下してきているのは確かです。
一方で、近年懸念が高まっている、アクセルとブレーキの踏み間違え事故を減らす方法のひとつとしても、ペダル形状以外の選択肢に可能性が見いだせるかもしれません。
従来から、下肢に障がいがある人向けの福祉車両には、手でブレーキ操作を行えるタイプがありますし、またオートバイはそもそも前輪のブレーキをハンドルに備わるレバーで操作するのが一般的です。
このようにブレーキは、絶対に足元のペダルで操作しなければならない、というものではありません。
そして冒頭で紹介した通り、トヨタはJMS2023でネオステアの提案をしています。
操作ハンドルの周辺に、新たにアクセルとブレーキのレバーが備えられたのは、ステア・バイ・ワイヤを採用したことが大きな要因となっています。
90度の小さな操舵角で軽くハンドルを切れるようになり、ハンドルから手を組み替えたりせずに済むようになったのです。
福祉車両としての観点もあるようですが、トヨタではドライバーの足元にペダルがなくすっきりした空間となる点もメリットだとしており、乗降性の向上に加え、ドライビングポジションの自由度が高まるとしています。
そしてこのネオステアは右の親指でアクセルを操作し、パドルシフトのような位置にあるブレーキレバーを、他の指で握る形状となっています。
従来のペダルに対するリスクの差などは不明ですが、こうしたこれまでにない発想をもとにした新たな展開にも期待したいところです。
























