アンダー100万円の「軽自動車」が地味に売れてる!? ポイントは「低い」こと? 「アルト」「ミライ―ス」の良さとは
ホンダ「N-BOX」など背が高い軽自動車が人気のなか、スズキ「アルト」やダイハツ「ミライ―ス」といった背が低い軽自動車も堅調に売れています。どのような需要があるのでしょうか。
背が低い軽自動車ならではの価値とは?
昨今は、国内で新車として売られるクルマの40%近くを軽自動車が占めており、そのなかでも全高を1700mm以上に設定して、スライドドアを装着した「スーパーハイトワゴン」が約半数に達します。
ベストセラーのホンダ「N-BOX」を筆頭に、ダイハツ「タント」やスズキ「スペーシア」など、スーパーハイトワゴンが販売ランキングの上位に名を連ねるほか、スーパーハイトワゴン以外でも、全高を1600mmから1700mmと高めに設定した「ハイトワゴン」が人気です。
しかし少数ですが、全高が1550mmを下まわる背の低いボディなのに、堅調に売られている軽自動車もあります。それがスズキ「アルト」とダイハツ「ミライース」です。
アルト(ラパンを含む)は、2023年上半期(1月から6月)の1か月平均販売台数が6114台、ミライース(少数のミラトコットを含む)は5400台でした。
流行に沿ったSUV風の背の高いボディを備えたスズキ「ハスラー」は5693台、ダイハツ「タフト」は4704台ですから、アルトやミライースは背の低いボディながら売れ行きが良いといえるでしょう。
アルトとミライ―スの特徴は「低価格で低燃費」という軽自動車の本質を追求したことです。
アルトの「L」グレードは、衝突被害軽減ブレーキや後退時ブレーキサポート、サイド&カーテンエアバッグ、電動格納式ドアミラーなどを標準装着して、価格を99万8800円に抑えました。
スズキで販売台数がもっとも多いスーパーハイトワゴンのスペーシアは、標準ボディで売れ筋の「ハイブリッドX」が153万3400円ですから、アルトは53万円安いです。
WLTCモード燃費は、スペーシア ハイブリッドXの場合、マイルドハイブリッドを搭載して21.2km/Lですがアルト Lはノーマルエンジンでも25.2km/Lで、マイルドハイブリッド搭載車は27.7km/Lに達します。
ライバル車のミライースも合理的な軽自動車です。「L・SA III」には、運転支援機能のスマートアシストIII、コーナーセンサーなどが標準装着され、価格は95万9200円です。
同じダイハツのタントは、標準ボディの「X」が150万7000円なので、ミライースL・SA IIIは55万円安いです。
ミライースL・SAIIIのWLTCモード燃費は25km/Lと、アルトLの25.2km/Lとほぼ同じ。タントXの22.7km/Lに比べると燃料代を10%近く節約できます。
アルトとミライースが「低価格で低燃費」という特徴を備えることは分かりますが、背の高い軽自動車が人気の時代に、なぜ堅調に売られているのでしょうか。
アルトの人気について、スズキの販売店は次のようにいいます。
「アルトは法人のお客さまに人気が高いです。価格が100万円以下のグレードも充実するため、複数の車両を使う場合、総額では出費を大幅に節約できますし、くわえて燃費が良いところも魅力です」
法人の需要が多いのは理解しやすいでしょう。仮に5台の営業車を使う法人なら、1台の価格が150万円であれば総額は750万円ですが、100万円弱のアルトなら総額500万円以下に収まります。燃料代も節約できるので、特に法人には魅力です。
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軽自動車のプラットフォームは空間効率が優れているため、アルトやミライースでも後席は意外に広いです。
身長170cmの大人4名が乗車した場合、後席に座る乗員の膝先空間は、アルトが握りコブシ2つ半、ミライースも握りコブシ2つ分を確保。
アルトの足元空間は、前後方向についてはトヨタの高級SUV「ハリアー」などと同程度ですから、ビジネスで4名乗車する時も都合が良いです。
初代ミライースの給油前最高平均燃費38.9km、現行アルトハイブリッドは半年で39.4km。いずれもカタログ燃費を大きく上回っています。お金をかければ良いものができるのは当たり前。お金をかけずに良いものを作る。いわゆるコスパの良さが最大の魅力です。燃費が良ければ当然CO2削減にも貢献できます。車に求めるものは人それぞれですが、燃費と運転のしやすさでは、ミライースとアルトが抜群です。特に初心者の方には自信を持ってお勧めします。
・ソニカみたいに
ターボつけて高速上り坂を
克服できるようにすればよいね
ワークスまでは必要ない
法人さんとしては年間の軽自動車税が半分になるバン仕様も販売して価格も下げてほしいだろうけど難しいのかな。
個人的にはMTが復活してほしいな。