えっ…? 後ろから迫る車なぜ「右ウィンカー」出してる!? 追越し車線の“謎”ウィンカーは「戻し忘れ」じゃなかった?
高速道路の追越し車線で、後続車が「右ウィンカー」を出して迫ってくるケースがあります。この「謎ウィンカー」の意味について紹介します。
えっ! 右ウィンカーに「どけどけー!」の意味があった!?
かつて、高速道路などの追越し車線で、右ウインカーを出しているクルマをよく見かけました。
これ以上右への進路変更ができない車線で「謎の右ウインカー」動作をさせることに、どのような意味があったのでしょうか。
![マジで? 右ウィンカーに「どけどけー!」の意味があった!?[画像はイメージです]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2024/08/20230823_Highway_Accident_TurnSignal_AdobeStock_486515320.jpg?v=1692778751)
高速道路で直進中の車両が出す右ウィンカーの起源のひとつは、大型トラックやトレーラーが、前走車に追いついたときに排気ブレーキ(ブレーキランプは点灯しない補助ブレーキ)をかけていることを、後続車に分かりやすく知らせる「合図」だったといいます。
一方で、かつて高速道路の追越し車線では、前走するクルマに「先に行かせて」と伝えるために、右ウインカーを出すという風習がありました。
ドイツ・アウトバーンなど海外の高速道路などで、後続車が「道を譲って」という意味で用いられていたことが伝承され、40年ほど前から、日本でも使われるようになってきたようです。
いまでも極まれに見かけることはありますが、“道を譲って”の意味で追越し車線で右ウインカーを出すドライバーはめっきり減りました。
右ウインカーで前走車に、いわば「どけ」とばかりに合図すると聞くと、「これはあおり運転では」と思うところですが、本来は、人と人とがすれ違う際の「すいません」とか、「後ろからきてますよー」という自転車の「チリンチリン」くらいの合図のようなニュアンスだったといわれています。
そのため、そのような意味合いでゆるーく浸透していた時代には、それほど問題にはならなかったようです。
ただ昨今は、こうした意味を知らないドライバーも多く、あおり運転が問題視されることが増えたことから、追越し車線にノロノロ運転のクルマがいたとしても、右ウインカーで合図するドライバーは絶滅に近い状況です。
この追越し車線での右ウインカーについては、あおり運転と勘違いされる可能性があるということのほかにも、こんなリスクがあります。
道路交通法第53条には、「左折し、右折し、転回し、徐行し、停止し、後退し、又は同一方向に進行しながら進路を変えるとき」に合図(ウインカー)をしなければならないとされており、「また、これらの規定に規定する合図に係る行為をしないのにかかわらず、当該合図をしてはならない」とされています。
左折も右折も展開も徐行も停止も後退もしないのにウインカーを出すことは、道路交通法に違反するのです。































