STIパーツ追加でスバル「クロストレック&インプレッサ」の走りが変わった!? ノーマルより良い! 驚きのカスタムとは

まさに「STIマジック」! 走りはどう変化した?

 では、何がどのように違うのでしょうか。それは操作に対するクルマの反応が「より繊細」「より精緻」になったことです。

 具体的には、滑らかさがプラスされたステアリングフィールや、マイルドなのにより忠実なハンドリング、そしてサスペンションを交換していないのに関わらず雑味が減った乗り心地など、どれもノーマルが持つ良さや特徴を一切損なうことなく、走りの純度が高められているのです。

STIフレキシブルタワーバーを装着したインプレッサ
STIフレキシブルタワーバーを装着したインプレッサ

 おそらく、何も知らされずに乗ったら、「良いノーマルですね」と思うでしょう。正直、パーツを“変えた感”は無いものの、確実にノーマルよりも良いクルマになっているのは誰でも感じ取れます。

 その結果、クロストレックはまるで車高を落としたかのような安定感とプレミアム領域に片足を踏み込んだような雑味が抑えられた走りの質が加わり、逆にインプレッサは「スポーツハッチか?」と錯覚してしまうほどスッキリ爽快なのに、滑らかで味わい深いハンドリングに仕上がっていました。

 これこそが、ノーマルが持つ能力を最大限に引き出す「STIマジック」なのです。ただ、STIマジックに飛び道具などはなく、クルマの原理原則に対して愚直に向き合った結果です。つまり、「チューニング=調律」をリアルに体現しているカスタマイズといえるでしょう。

 ただ、ノーマルでは許容範囲だったパワートレイン(e-BOXER)の操作に対する応答性は、STIスポーツパーツで調律されたシャシとのバランスという意味ではもう少しシャッキリとしてほしいと感じたのも事実。

 今回の2台にはパフォーマンスマフラー装着で心地良いサウンドを奏でますが(最近のトレンドからすると音量は大きめ)、それだけではちょっと物足りないともいえ、今後はモーターアシストをより活かすための制御チューニングも必要でしょう。

※ ※ ※

 ちなみにSTIは東京オートサロン2022で「STI E-RA(Electric-Record-Attempt)」と呼ばれる電気自動車の実験車両をお披露目しました。

 2022年に国内サーキットを含む走行実験を重ねた後に、2023年以降ニュルブルクリンクでタイムアタックを行なうことを公言しており、ここで培った技術を是非ともスポーツパーツも市販車に反映してほしい、いや“すべき”だと思います。

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Writer: 山本シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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