RAYS「VOLK RACING」の人気モデル「CE28N」が「CE28N-plus」にフルモデルチェンジ!変化と不変がテーマの新作をサーキットでチェックする
プロドライバー2人に加え 試乗した筆者の感想は?
ところで、気になるのは「このホイールを履くと、実際に軽量化のメリットを体感できるのか?」ということではないでしょうか。今回は2人のプロドライバーに、同じ車両、同じサイズ、そして同じ銘柄の新品タイヤで、ホイールのみ「TE37 SAGA S-plus」から「CE28N-plus」に履き替えて試乗して、印象を教えてもらいました。
スーパーGT選手権のGT300クラスでシリーズチャンピオンに輝いたこともある井入宏之選手は「同じ車両で同じタイヤでもCE28N-plusに履き替えると挙動がシャキッとしますね。ハンドリングもブレーキもカッチリします」と違いが感じられたことを明言。
同じくGT300クラスで幾度ものシリーズチャンピオンを獲得しているほか、全日本ジムカーナ選手権で120回以上優勝している山野哲也選手は「クルマによって変化が異なり、フェアレディZでは4つのタイヤのグリップが上がった感じ。アンダーステアやオーバーステアが減ってクルマの挙動が乱れにくくなり、コントロールが楽になりました。クルマの安定性が上がったことを実感します。
いっぽうWRXではステアバランスは変わらないけれどホイールを変えたことで、これまで以上にかじが効くようになりました。さらによく曲がるクルマになりましたね」とこちらも好印象のようです。
筆者も実際にフェアレディZで富士スピードウェイのショートコースを走ってみましたが、確かにバネ下がバタつくことなく素直なハンドリング特性であることを実感。路面の状況やタイヤのグリップをリニアにドライバーへ伝える特性に優れていることがよくわかりました。
ちなみに開発者にCE28N-plusとほかのホイールとの違いを尋ねたところ「TE37 SAGA S-plusに比べるとハンドルを切った際のレスポンスがワンテンポ早い」、「従来モデルのCE28Nに対しては旋回中の限界に近い領域でホイールのヨレが減り、しっかりと踏ん張りが効く。これが高剛性/高強度化した進化です」と教えてくれました。
今回、CE28N-plusを開発するにあたっての開発キーワードは「変化と不変」だといいます。性能を高めつつも、デザインや特徴の軽さは変えない。クルマを愛するスポーツカーのオーナーなら、人気のデザインは継承しつつ、最新技術で性能を高めたこのホイールをチェックしておくといいでしょう。
[Text:工藤貴宏 Photo:土屋勇人]
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。
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