クルマに付いている「謎のグリップ」どんな機能? 無くても平気なの? 実は危ない使い方も

車内に付いている「グリップ」はなんの意味があるのでしょうか。実はメーカーによって使い方が異なるようです。

意外と正しい使い方が理解されていないアシストグリップ

 クルマには、様々な装備があります。例えば、ドアガラスの上側ルーフ部にある取っ手のような形状のグリップにはどのような意味があるのでしょうか。
 
 使い方にも色々とあるようです。

車内にある「アシストグリップ」はどんな機能がある?
車内にある「アシストグリップ」はどんな機能がある?

 このグリップは「アシストグリップ」と呼ばれ、多くのモデルでは全席に搭載されていますが、運転席だけには装備されていないクルマも存在します。

 アシストグリップは、基本的に車内のルーフ付近に装着されていていますが、タクシーなどでは後部座席用に前席のヘッドレスト付近に取り付けられていることもあります。

 本来のアシストグリップの目的は、クルマの乗り降りや走行時の揺れに対して体を安定させる目的で使用します。

 また、メーカーごとにアシストグリップの役割が異なります。

 トヨタのコンパクトカー「ヤリス」では、前後ともにアシストグリップは乗降時やシートから立ち上がるときなどに使用しないようにとマニュアルに記載されています。

 また、同社ミニバンの「アルファード」も走行中のみの利用と限られており、破損を防ぐためにアシストグリップに重いものをかけたり、過度の負荷をかけないよう注意書きがされています。

 なおアルファードにはBピラーに縦方向に備わるアシストグリップが備わり、こちらは乗降時に使用するものとなっているようです。

 一方、ホンダではアシストグリップについて、広報部担当者は次のように話します。

「ホンダではアシストグリップは乗降用のグリップ(ピラー中央部等)を指します。

 主に『ステップワゴン』や『N-BOX』などの背の高い車に設定されています。

 また、着座時の頭上のグリップを『グラブレール』と呼んでおり、走行中の体を安定させるための装備になっています」
 
 トヨタでは、アシストグリップはあくまでも走行中に体を支えるものとしていますが、ホンダでは、乗降用のアシストグリップ、走行中に使用するグラブレールとグリップによって使用目的が異なります。

 また、アシストグリップは適切に使用しないと過度な体重がかかり破損するリスクがありますが、グリップにハンガーや荷物をかけてクローゼット代わりに利用することも危険な使い方です。

 最近は、サイドカーテンエアバッグの搭載車両も増え、事故の際にエアバッグが作動したときに、アシストグリップ周りに荷物があると飛び出して二次災害の危険性があります。

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