バス置き去り事故を防ぐ「降車時確認」「自動検知」機能搭載のパイオニア「NP1」特別仕様が出荷開始
パイオニアは、同社製の車載デバイス「NP1」に、送迎用バスでの園児置き去りを防止する「降車時確認機能」と「自動検知機能」を搭載した「NP1」特別仕様モデルの出荷を開始したと発表しました。
安全確認ボタンと画像・音声検知でヒューマンエラー抑止
パイオニアは4月25日、通信型ドライブレコーダーやスマート音声ナビなど多彩な機能を1台にまとめて好評を博している同社製の車載デバイス「NP1」に、送迎用バスでの園児置き去りを防止する「降車時確認機能」と「自動検知機能」を搭載した「NP1」特別仕様モデルの出荷を同日開始したと発表しました。同製品の降車時確認機能と自動検知機能は、国土交通省ガイドラインに基づく認定を受けており、車内温度上昇に伴う熱中症リスクが高まる時季を控え、置き去り事故を防ぐ効果が期待されます。
特別仕様モデルの核となる「NP1」は、2022年3月発売の“会話するドライビングパートナー”。次世代通信型ドライブレコーダー、スマート音声ナビ、Wi-Fiスポット機能など、多彩な機能を搭載したAI搭載通信型オールインワン車載器です。
「NP1」特別仕様モデルは、それらの機能に加えて、「降車時確認機能」と「自動検知機能」を搭載しており、保育園や幼稚園の送迎バス車内に設置することを想定しています。
「降車時確認機能」は、送迎バスのエンジンを停止した後、車内を確認するよう音声で促す機能です。「降車時確認機能が作動中。車内を見回り、5分(※もしくは10分)以内に安全確認ボタンを押してください」などと、車内に子どもが残っていないか確認するよう、ドライバーや同乗職員に促すとともに、バス後方に設置した「安全確認ボタン」(付属品)を押すように呼び掛けます。設定した時間(5分もしくは10分)内にボタンが押されない場合は、車外向けに警報音が鳴ると同時に、登録された携帯電話番号(最大5人)にSMSで通知する仕組みです。
安全確認ボタンを時間内に押した場合も、エンジン停止後15分で「自動検知機能」が作動します。車内に取り残された子どもがいた際には、マイクで子どもの泣き声や叫び声を、カメラによるAI画像解析で子どもの姿を自動検知し、音声での確認後に、警報音とSMS通知で、事態を知らせてくれます。
同社は「本年(2023年)4月より義務化された送迎バスの置き去り防止安全装置の設置には、1年間の経過措置が設けられていますが、初夏から夏場にかけて車内温度上昇に伴う熱中症リスクが高まるため、さまざまな角度から安全対策を施す必要があります」「パイオニアは事業を通じて『事故リスク削減』にも積極的に取り組み、子ども置き去りによる事故ゼロの実現をサポートしていきます」としています。
本体希望小売価格は12万9800円(税込み)で、別途、取り付け工事費が必要ですが、国の補助金対象となっています(補助金上限は、工事費を含めて17万5000円)。通信機能を搭載しているため、2年目以降は更新利用料(税込み1万5840円)がかかります。
人間のすることですから。いくら注意を促す音声を流しても、面倒くさいと思ってしまえば無意味になってしまうのが事実。人の命を預かっているという事実と、重大な過失により奪ってしまった場合のリスクを考えれば、面倒くさいとか、誰かがやるだろう。やっただろう。残っていないだろうという考えには至らない訳で。あとは、確認する責任者を当番制にして、責任を負わせることと、きちんと手当を付けることくらいですね。
一度、重大事故を起こしたら、働けなくなるんですから。確認作業そのものに掛かる時間なんて僅かなはずです。