ガルウイングが超斬新な日産「SUV」存在!? 近未来の「エクストレイル」? 謎のコンセプトカー「ザルート」とは
日産は「ザルート」というSUVのコンセプトカーを2007年のジュネーブモーターショーで世界初公開していました。一体どのようなモデルだったのでしょうか。
「エクストレイル」みたいな箱型SUVにガルウイング装着!?
コロナ禍の影響で中止や延期していた世界各地のモーターショーが順次開催されており、国内でも2019年を最後に開催を見合わせていた「東京モーターショー」が、名称を「JAPAN MOBILITY SHOW(ジャパンモビリティショー)」とし、2023年10月に再びおこなわれることになりました。
そこで、過去のモーターショーに出展したモデルを振り返り、今回は2005年のジュネーブモーターショー(スイス)で世界初公開された日産のコンセプトカー「ザルート(ZAROOT)」を紹介します。
ザルートは、日産が考える将来のスポーティSUVの概念を具現化したコンセプトカーとして登場。本格的なオフロード性能という伝統的なSUVの価値観に、近未来的でスポーティなスタイリングを組み合わせました。
車名のザルート(ZAROOT)とは、「道(The Route)」と「ルーツ(The Root)」の造語で、探検や自分の道を築くSUVのオリジナルイメージを表現したといいます。
外観は伝統的なSUVのデザインテイストを感じさせながらも、スクエアな塊感のある力強いデザインを採用。ガルウイングタイプのドアを装着することで、従来のSUVとは違う印象を演出しました。
ザルート最大の特徴となるこのガルウイングドアは個性的な五角形の形状としており、Bピラーは存在しません。大きなガルウイングが上にガバっと開き、ドアの下部がボディ下に移動することで、前後席ともにスムーズに乗り降りすることが可能です。
フロントとリアのスタイリングは近未来的な印象です。切り落とされたノーズ形状によりフロントオーバーハングの最小化を実現しているほか、グリルは当時の日産車でお馴染みの「アングルドストラットタイプ」を採用しました。
また、フロント・リア・サイドにはスキッドプレートのようパーツが装着されるほか、大きく盛り上がったフェンダーを採用することで、タフギア感を演出しています。
内装は水平基調でシンプルなインパネとしながら、ダッシュボードやメーター、シートにオレンジ色が取り入れられており、明るくポップなインテリアが広がります。
さらに、後席を前に倒すと広大なフルフラットのラゲッジスペースが出現。アウトドアで使用するギアをたっぷり積むことも可能なほか、昨今ブームとなっている「車中泊」にも適したラゲッジスペースを実現していました。
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コンセプトカーとして登場したザルートですが、2000年に初代がデビューした「エクストレイル」にソックリなデザインです。
スクエアで踏ん張り感のあるボディ形状はエクストレイル譲りといえ、さらにザルートがルーフに装着するライトを組み込んだルーフレールは、2007年に発売された2代目エクストレイルに採用された「ハイパールーフレール」の原型といえるものです。
さすがに市販モデルにガルウイングのドアは採用されていませんが、ザルートは2代目エクストレイルを視野に入れたコンセプトカーだったのかもしれません。
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