トヨタ「アルファード」人気で激化する「高級ミニバン競争」 レクサスと異なる中華勢の戦略は? 市場の現状はいかに

FCEVミニバンも既に存在!? 中国はミニバン市場でも世界を先行しているのか

 中国メーカーが手がけるミニバンはこれだけではありません。

 48Vマイルドハイブリッドのミニバンとしては、中国最初の自動車メーカー「第一汽車」の「奔騰 M9」、そしてそれと車体を共有する「紅旗HQ9」がすでに販売されています。

 また、BYDとメルセデスベンツが共同で設立した「デンザ」も2022年にフラッグシップミニバン「D9」を発売。

 こちらはPHEVとBEVの両方が用意されるなど、幅広い電動化需要に対応したものとなります。

 また、ジーリー(吉利)の純電動ブランド「ジーカー」は「009」を、広州汽車とNIOの合弁ブランド「ハイカン(合創)」からは最新の800Vシステムを搭載する純電動ミニバン「V09」などを投入します。

ヴォヤー「ドリーマー」にはPHEV/BEV/FCEVが用意されている(撮影:加藤博人)
ヴォヤー「ドリーマー」にはPHEV/BEV/FCEVが用意されている(撮影:加藤博人)

 PHEVやBEVだけではありません。東風汽車が2020年に設立した「ヴォヤー」ブランドでは「ドリーマー」というミニバンを、PHEV、BEV、そして水素を用いるFCEVの3形態で投入しています。

 水素と酸素の化学反応で発生した電気で走るFCEVの開発は中国の国家プロジェクトに位置付けられており、ここ数年で一気にFCEVへ注力する中国メーカーが増えてきている状況です。

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 これだけ多種多様な選択肢にあふれる中国のミニバン市場ですが、新たに発表されたレクサスLMは「レクサスにしか作り出せない体験」、そして「長年培われたハイブリッド技術」をもってして有象無象のライバルを迎え撃つことになります。

 現時点ではハイブリッドモデルのみとなりますが、市場の反応次第ではPHEVやBEVなども投入するのかなど、レクサスへの期待も大いに膨らみます。

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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