各地で相次ぐ「乱暴運転」なぜ? 「茨城ダッシュ」「伊予の早曲がり」な謎の「ご当地ルール」 現状の対策は進んでる?

危ないご当地ルールは合法?

 こうしたご当地ルールには、強引な右折や信号無視など、いくつか共通点があります。

 このような運転は危ないだけでなく、交通ルールに違反するケースが多くあります。

 まず、対向車が直進したり左折したりするのを遮って先に右折する運転は、「交差点優先車妨害違反」になります。

 道路交通法第37条では次のように定められています。

「車両等は、交差点で右折する場合において、当該交差点において直進し、又は左折しようとする車両等があるときは、当該車両等の進行妨害をしてはならない」

 また、右折する際に交差点で徐行しない運転も違反行為となっており、道路交通法第34 条第2項で以下のように定められています。

「自動車等は、交差点で右折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の中央に寄り、かつ、交差点の中心の直近の内側を徐行しなければならない」

 このことから、上記に挙げた「茨城ダッシュ」や「松本走り」などは道路交通法の違反に該当することがわかります。

 さらに、歩行者が横断歩道を渡ろうとしているときに一時停止せずに進む運転は、道路交通法第38条により「横断歩行者等妨害」となります。

 上記の山梨ルールなどはこれに該当するといえるでしょう。

『茨城ダッシュ』は違反行為です。大事故を起こす前に運転を見直しましょう。(茨城県警察本部公式Twitterより)
『茨城ダッシュ』は違反行為です。大事故を起こす前に運転を見直しましょう。(茨城県警察本部公式Twitterより)

 このように、道路交通法違反に該当するご当地ルールですが、各県警ではさまざまな対策を行なっています。

 前出の担当者は、対策方法について以下のように話します。

「茨城ダッシュは非常に危険な運転方法のため、SNSやYouTubeなどさまざまな場所で『茨城ダッシュは交通違反です』といった注意を促しています。

 また、茨城県警では『手をあげよう大作戦』を実施しています。

 横断歩道を横断時に手を挙げて合図をすることによって、茨城ダッシュによる歩行者との交通事故を減らす取り組みを推奨しています」

 さらに、愛媛県警は、2022年1月に交差点での取り締まりを重点的に行うプロジェクトチームを立ち上げました。

 伊予の早曲がりの危険性について啓発するポスターを制作し、ゆとりある運転をドライバーに呼びかけています。

※ ※ ※

 また、岡山県には、車線変更や右左折する際にウィンカーを出さない「岡山ルール」なるものもあります。

 そのため、岡山県独自で、交差点の手前約30メートルの地点にウインカーを出す目安となる「★合図」という道路表示を行っています。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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