「制服」実は3種類も!? 「警察官」の衣替えはいつ? ズバリ解説! 学生服と異なる特徴とは
近頃だんだんと暖かくなってきました。多くの人が衣替えを検討する時期ですが、制服を着用している警察官の衣替えはいつなのでしょうか。また、どのような特徴があるのでしょうか。
地方によって時期が違うって本当?
最近は春らしい暖かい気温が続き、コートなどを羽織っていると汗ばむ季節となってきました。本格的な春に向けてクローゼット内を整理したり、自宅で洗濯しにくい服をクリーニングに出すという人もいるでしょう。制服を着る学生や制服のある職業の人の中には、そろそろ次の季節に向けた準備を始めるという人もいるかもしれません。
そんな衣替えの時期ですが、制服を着用している「警察官」の衣替えはいつなのでしょうか。
学生服を作っているカンコー学生服のホームページでは、衣替えの時期に関して「制服の衣替えの時期は学校ごとに決まっている場合が多いです。
多くの地域では、6月上旬に冬服から夏服へ、10月上旬に夏服から冬服へ移行します。衣替え前に夏服・冬服どちらを着用しても良い、移行期間が1週間から2週間程度設定されていることも多いです」と掲載しています。
学生と同じように警察官も時期によって制服が変わりますが、実は警察官の衣替えには学生服とは異なる特徴があります。
そもそも警察の制服ができたのは、1874年(明治7年)のことで、警視庁のすべての警察官が着用したのが始まりです。当時の制服には学ランのような詰襟があり、紺色の軍服のようなデザインでした。
第二次世界大戦後、市民への威圧感を少なくするため詰襟タイプから背広タイプのデザインへと一新され、いくつかの変遷を経て現在のデザインになりました。
警察では、それぞれの季節に対応できるよう冬服、合服、夏服という服の薄さやデザインが異なる3種類の制服があります。冬服と合服の場合、白いワイシャツとネクタイの上にジャケットのような上着を着用する一方、夏服ではネクタイがない水色の制服を着用します。
冬服の上着やズボンは防寒のため生地に厚みがあるほか、濃い紺色なのが特徴です。合服は冬服と比べて生地が薄めで、色も冬服より明るい紺色をしています。夏服の上衣については長袖と半袖があるため、気温に応じて選ぶことが可能です。
ちなみに、警察官がかぶっている帽子も季節によって色や厚みが異なり、夏の帽子はより通気性が高いものになっています。
このように警察には季節に応じた制服がありますが、警察官自身が着る時期を自由に選ぶことはできません。なぜならば、着用する時期は「警察官の服制に関する規則」という国家公安委員会規則で決まっているためです。
同規則第3条では、冬服を12月1日から翌年3月31日まで、合服を4月1日から5月31日まで及び10月1日から11月30日まで、夏服を6月1日から9月30日までとそれぞれ指定しています。学生服のように服の移行期間はなく、衣替えが日付ではっきりと区分されます。
しかし地域によって暑さや寒さの程度は異なるため、同条では警察庁長官や警視総監、道府県警察本部長が、地方の実情により制服の着用期間を変更できるとも定めています。
たとえば比較的温暖な気候の沖縄県警察では、本来6月から9月までと定めている夏服を4月から11月まで着用することもあるようです。
また北海道警察においては、制服の上に着用する防寒服に関して1月1日から5月15日まで及び10月1日から12月31日までを着用期間と定めているほか、それ以外の期間でも気温の状況に応じて着用できると決めています。全国的に温かくなる5月頃においても防寒服の着用を想定しているのが、寒さの厳しい北海道ならではといえるでしょう。
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一般的な学生服と異なり、3種類の制服を時期に応じて着用するのが警察の制服の特徴といえます。冬服、合服、夏服で色や素材にそれぞれ違いがあるため、そのような観点で警察官の制服に着目すると面白いかもしれません。
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