レンタカーで交通違反してしまったら? マイカーと何が違う? 高額な違反金が要求される「要注意な違反」とは
春休みも近づき、レンタカーを利用して遠出しようと考えている人もいるかもしれません。一方、レンタカーだと乗り慣れてないクルマであることから運転時には注意が必要です。ではうっかり交通違反をしてしまったらどうなるのでしょうか。
レンタカーで交通違反をしてしまったら?
もうすぐ春休みシーズンとなり、遠方への旅行計画を立てている人もいるでしょう。
旅先でレンタカーを利用すれば、公共交通機関では行きづらい場所でも観光でき、旅の自由度が上がるのが魅力ですが、一方で普段乗り慣れていないクルマであったり、慣れない道を走ることから、運転時には注意しなければなりません。
では、レンタカーを運転中に交通違反で取り締まりを受けた場合はどうなるのでしょうか。またマイカーの場合と比べて何か違いはあるのでしょうか。
レンタカーは、ナンバープレートのひらがなが必ず「わ」や「れ」になっているほか、後部の窓ガラスに「○○レンタカー」などのステッカーが貼付されていることもあるため、一見すればレンタカーであることが分かるでしょう。
レンタカーに乗っているからといって警察の取り締まりが厳しくなるといったことはありませんが、レンタカーのドライバーが運転や道に不慣れであるために急な進路変更や急ブレーキなどをしてしまうケースがあり、その点では警察から注目される可能性はあるかもしれません。
筆者が警察官として勤務していた際には、パトロール中にレンタカーで道に迷っているドライバーを発見して声をかけたこともあります。
レンタカーでは慣れない道を走るため、道路標識や標示をよく確認するほか落ち着いた運転を心がけることが大切です。
またレンタカーに乗るうえで注意しておきたいのは、クルマの所有者、つまりレンタカー会社に影響する交通違反をしてしまった後の対応です。
一時不停止や通行禁止違反など、その場で警察官に反則切符を切られる違反では、ドライバーが反則金を納付すれば手続きは済みます。
ですが、駐車違反の取り締まりの場合には事情がやや異なります。
例えば、短時間のコンビニでの買い物や、食事などで駐車が禁止されている道路上にレンタカーを駐車した場合、クルマに「放置車両確認標章」と呼ばれる黄色いステッカーが貼られ、駐車違反の取り締まりを受けます。
この場合、例えばトヨタレンタカーでは黄色いステッカーに記載されている警察署などに出頭し、所定の手続き、反則金を支払い、その後にレンタカーの返却という流れとなります。なお、返却時には「警察で受け取った書類」「領収書」などの提示が必要です。
しかし、レンタカー返却までに違反処理をしなかった場合、駐車違反金を負担する必要があり、トヨタレンタカーでは「普通車:2万5000円、準中・中・大型車:3万円」の支払いが求められています。放置駐車違反、いわゆる路上駐車の罰則では反則金1万8000円と比べても高額な違反金であることが分かります。
レンタカー返却後に警察に出頭・反則金納付の上交通反則告知書と領収印のある納付書・領収証書等の書類を、所定の方法で提示すれば上記の駐車違反金は返却されます。
ただし、違反処理や駐車違反金に対しても対応しなかった場合について、トヨタレンタカーは以下のように説明しています。
「警察や公安委員会およびレンタカー協会に報告、また全国のレンタリース店並びにレンタカー協会加盟店各社での今後のレンタカー貸渡をお断りいたしますので、ご了承ください」
このように、最終的にドライバーが警察での手続きをしなかった場合、レンタカー業者のブラックリスト入りとなり、今後レンタカーの貸し出しをしてもらえなくなる可能性もあるため、十分に注意しましょう。
ちなみに違法駐車に関して、仮に数分の間でも放置車両として黄色いステッカーが貼られるなど取締りが厳しくなっているほか、事故や渋滞の原因にもなるため、少しの間でも駐車場に駐めるよう心がけましょう。
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そのほかオービスによるスピード違反の取り締まりを受けた場合も注意が必要です。
スピード違反のクルマを自動で写真撮影するオービスは、警察は写真からクルマの所有者や運転者などを特定し、後日違反者に連絡します。
違反者がレンタカーに乗っていても警察がレンタカー会社を経由して違反者を特定・連絡するため、スピード違反の事実を隠してレンタカーを返却してもいずれは連絡がくる仕組みです。
これらの交通違反をした場合には、その後の手続きをスムーズにするためにもレンタカー会社に早めに申告することが重要です。
このように、レンタカーの運転は普段と違って慣れない道を走ることもあり、うっかり交通違反をしてしまう可能性があります。いつも以上に安全運転を心がけるようにしましょう。
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