トヨタの米国法人は2023年2月8日（現地時間）、新型車「グランドハイランダー」を世界初公開しました。
　
　新型の追加により、米国トヨタのSUVラインナップは日本と同じ数の10車種となりましたが、用意されるモデルはそれぞれ異なります。

　トヨタが「究極のファミリーSUV」だと説明する新型グランドハイランダーは、3列シートのSUVです。

　2.4リッターターボ＋ハイブリッドで362馬力を発揮する「ハイブリッドMAX」など3つのパワートレインを用意し、堂々としたスタイリングの中に広い室内や荷室空間を備えます。

　米国では、日本未発売の3列シートSUV「ハイランダー」がラインナップされていますが、グランドハイランダーはこの派生モデルという位置づけです。

　新型グランドハイランダーのボディサイズはまだ明らかにされていませんが、全長約5mの堂々としたサイズを持つハイランダーの上位モデルだとすれば、同等かそれ以上に大きな迫力ボディとなりそうです。

　そのほかの米国SUVラインナップも見てみましょう。

　トヨタUSA公式サイトで「クロスオーバー＆SUV」を選択すると、2023年2月上旬現在で11のモデルが揃います。

　ただしハイブリッドモデルとガソリンモデル、PHEVモデルがそれぞれ別枠となっていて、これらを車名別に統合してみると、ハイランダーを筆頭に「bZ4X」「セコイア」「C-HR」「RAV4」「カローラクロス」「4ランナー」「ヴェンザ」の8モデルが揃います。

　さらに「Upcoming Vehicles」（今後登場するモデル）の枠に前出の新型グランドハイランダーがあるほか、乗用車＆ミニバンの枠に「クラウン」（クラウンクロスオーバー）が隠れているので、これもSUVとしてカウントすると全部で10車種となります。

　10の車名の中には、日本でも売られているモデルと海外専用車があります。

　ただしヴェンザは、日本で「ハリアー」と呼ばれるモデルの海外名なので、グランドハイランダー、ハイランダー、セコイア、4ランナーの4車種が、純粋に日本では売られていないモデルとなります。

　この中で4ランナーは、かつて日本でも「ハイラックスサーフ」として売られていたモデルの後継車にあたります。

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　対する日本でも、10車種のSUVが用意されていますが、一部の車種ラインナップが米国と異なります。

　具体的には、コンパクトSUVの「ライズ」「ヤリスクロス」と、本格四輪駆動車「ランドクルーザープラド」「ランドクルーザー」（ランクル300）の4モデルが、米国にないモデルとして用意されています。

　ランクル300は、ラダーフレーム式の最新GA-Fプラットフォームを採用し、極めて高い悪路走破性を備えるモデルですが、米国では同プラットフォームをベースにさらに大きなボディを持つセコイアが、その役目を果たしています。

　ランクル300のレクサス版である「LX」については、日米ともにラインナップされていますが、一方でランドクルーザープラドをベースにしたレクサス版の「GX」は、日本にはないモデルとなっています。

　また同じ車名であっても、米国と日本ではハンドルの位置のみならず、エンジンラインナップやグレード展開などが異なり、全てが同じという訳ではありません。

　このようにトヨタは、国や地域に応じた多彩なラインナップをきめ細かく用意することで、世界の需要に応えていることがわかります。