スズキ新型「ジムニー5ドア」初公開に続くサプライズ発表!? まさかの「新型ジムニー」投入か 「BEV」を欧州に
ジムニーの伝統となる駆動方式はどうなるのか?
気になるのは駆動方式ですが、現状のような4WD、しかもサブトランスファー付きというわけにはいかないかもしれません。
EVの4WDといえば日産「アリア」が搭載する「e-4ORCE」が思い浮かびます。同システムは前後駆動輪軸上にそれぞれのモーターを持つ2モーター方式ですが、ジムニーに採用するとなるとミスマッチな気がします。
もちろん、ジムニーの前後デフの位置にモーターを置けば可能かもしれませんが、その場合は制御系が複雑化し、重量も増加します。
漏れ伝わってきた話によると、ジムニーEVはバッテリー容量を25kWh以上、航続距離でWLTC300kmを目指しているといわれており、そうなるとますますラダーフレーム構造の同車では軽量化とバッテリーの配置が重要になるはずです。
現状のジムニーの駆動系、そして燃料タンクの位置を上手く使い、より実用的な(航続距離が長い)EVレイアウトにしてくるのではないかというのが筆者の予想です。
この場合、後輪駆動ベースの4WDではなく、1モーターで前輪駆動というのが現実的です。
ちなみに、ジムニーHEVの可能性もまだないとはいえません。
そもそもこの話は、海外メディアがスズキ・オーストラリアの上層部におこなったインタビューの中から出てきたもので「2024年中にオーストラリアでジムニー5ドアとHEVの発売がある」という発言によるものです。
さまざまな制御の問題は別として、もしHEV化が実現すれば、日本でもヒット車になることは間違いありません。ただし、この話はHEVとBEVの誤認という可能性もあります。
蛇足ではありますが、2023年から2024年にかけて、世界の市場にスズキがEVを発売した場合、ジムニーの長納期が縮まる可能性があります。
現状の納期の長さは、CAFE規制による生産台数調整があるともいわれているからです。
となると、オフロードをガンガン走りたいというジムニーユーザーにも、電動化はメリットがあるわけです。
いずれにせよ、にわかに騒がしくなってきたジムニー。まずは、一刻も早い日本の5ドアの発売に期待したいところです。
Writer: 山崎友貴
自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。
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