「若者のクルマ離れ」は過去の話? 実は「クルマの関心度」高まっている結果も! 時代の流れで変化する現状とは

2000年代半ば頃から「若者のクルマ離れ」というキーワードが聞かれるようになっていますが、最近の調査ではそうとは言い切れない結果が出ています。現在の若者のクルマ事情はどうなっているのでしょうか。

実は若者のクルマ関心度が高まっている?

 かつて「若者のクルマ離れ」というキーワードが盛んにメディアを賑わせていました。
 
 しかし、ここ数年ではあまり聞かれなくなったほか、逆に若者のクルマに対する関心が高いという話も出ていますが、実際にはどのような状況なのでしょうか。

本当に「若者のクルマ離れ」はあったのか? 実は時代の流れで変化している?
本当に「若者のクルマ離れ」はあったのか? 実は時代の流れで変化している?

 クルマ離れという言葉に関して、いつ頃からいわれていたかについては諸説ありますが、多くのメディアを見る限り2000年代半ば頃からいわれていたといいます。

 一方の2023年現在、クルマ離れという言葉は以前よりも見かける機会が減りました。

 そうしたなかで、2023年1月5日にソニー損害保険は「20歳になる男女にカーライフにまつわるアンケート」の結果を公表しています。

 このアンケートによれば、普通自動車免許を持っている人の割合は61.2%だといいます。

 同アンケートの推移では、2022年(57.2%)、2021年(51.3%)だったことから、20歳までに運転免許を取得する人が増えている傾向にあるようです。

 今後、運転免許を取得する予定のある割合としては全体の89.8%が意欲的であるほか、保有に関して76.4%の人がクルマの所有意欲があるといいます。

 またクルマのサブスクリプションサービスを展開する「KINTO」では以前に「Z世代のクルマに対する意識調査」をおこなっており、70%以上のZ世代が「運転が好き」と回答。

 さらに現在「自分名義の自動車」を所有していないZ世代の約半数が「自分名義の自動車を欲しい」という回答をしたといいます。 

 このようなアンケートを見る限りは、決して若者のクルマ離れが続いているようには感じられません。

 実際にとある自動車業界関係者のA氏は次のように話しています。

「クルマ離れという言葉はイマから少なくとも10年前からは聞かれていたと思います。

 全体的にいえるかもしれませんが、当時の若者(いまの30代)といまの若者を比べると30代よりも20代のほうがクルマに対して興味関心を持っている印象を受けます。

 これはさまざまな業界の人とする話ですが、昔はクルマが移動にもデートも必須な時代がありクルマだけに時間とお金を費やすということが定番でした。

 しかし、いまの30代が10代、20代だった頃はインターネットやスマホ、アニメ&ゲームなどさまざまな娯楽が溢れ始め、時間とお金の選択肢が格段に増えた時代でもあります。

 そうして、いま20代の若者はこれらの娯楽が当たり前、さらにSNSやYouTubeで自分の個性を発信するという文化も少なからず見られます。

 このような背景から自分の個性やファッションのひとつとしてクルマを選ぶ人もいるようです。

 また都市部と地方部という立地でもその傾向は異なり、交通手段が不便な地域ではいまだに1家に何台か所有するという光景を見かけます。

 そうした家庭では運転免許を取得したら自分のクルマを購入するという流れはいまも変わっていないといえます」

 また前出とは別の自動車業界関係者のB氏は次のように話しています。

「2022年のデータですが、とあるスポーツカーの購買層を調べたところ、全年齢層のなかで20代がもっとも多かったことがわかりました。

 その理由としては『YouTubeで見てカッコよかった』や『SNSを見て興味を持った』、『父親から勧められた』といったものがありました。

 正直これまでのスポーツカーの主要購買層は、『昔乗っていてまた乗りたい』という中年層が多かったので驚きました」

※ ※ ※

 一方で同アンケートでは「クルマを持ちたいと思わない」理由も公表されており、主には「お金がかかる(購入・維持)」というものが最たる理由でした。

 実際にクルマの車体価格はさまざまな要因によりかつてより上がっているほか、維持するためのメンテナンス、車検、税金といった部分でも負担となっているのが現状です。

 このような負担に対しての選択肢としては、新車購入だけでなく中古車購入やサブスクリプションなども挙げられます。

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2件のコメント

  1. 田舎じゃ交通の便が劣悪すぎて、単純にマイカーが無いと生活できないから。あとは収入に応じて足としてのマイカーを持つのは普通ですね。一家に数台とかじゃなくて一人一台が珍しくもないです。だから免許保有率も田舎のほうが高いでしょう。

    困るのは大都市部から田舎に転属に成った人でしょう。大都市圏で入社しても全国組織ですと数年後に人口が数万~十数万程度の地方都市に転勤も有り得る。住居や通勤費については心配ないでしょうけど、豪雪地帯への転勤ならご愁傷様です。朝は車を出すために雪かき。会社で自分の車を停める部分を雪かき。帰りに車の雪を落とし、家に帰ってまた雪かきして停める。日常なので気にもしていませんでしたが、雪国で車を持つとある意味で重労働かも知れませんね。そういう意味では車を持つと維持費以外の部分も大変でしょう。

    田舎で車を持たなくても雪が振らない地方なら自転車やバイクと言う手もあります。カブとかにチェーン巻いて走ってますからね。でも、雪が降れば道路状況は最悪で数キロならまだしも十数キロとなると事故や怪我の心配も。真冬でもバイクと自転車に乗ってるのは郵便局と新聞配達くらいのものです。常に転倒の恐れがある二輪車で買物を積んで走る人は居ないですね。生卵も買えないでしょう家に着いたら全部割れてたということもあると思う。路肩も雪で埋まるので車道を走って車に轢かれる可能性もありますね。夜間は特に。ホンダのジャイロXなら転ばないとか思ってたら甘いです。車の轍を考えたら逆に水平を保てないので2輪で足を着いて走ったほうがマシです。小型モビリティーでも轍の幅が合わないので転倒してボコボコになるでしょう。

    単純に現住所の交通の便だけ考えて免許を取る取らないではなく、就職先に依っては普通免許か、最初から取れる準中型程度を取得しないと就職先の選択肢が狭まる。普段から乗っていないと運転感覚を忘れて乗ることになって困るでしょう。免許を取らないなら就職に不利。車を持たないと通勤や生活が不便。大都市に住んで買物も遊びもその中で済ませるのであれば問題ないでしょうが、多分、今の自分からするとかなり損をしていますね。

    車を持つことで視野や趣味が広がることはあるし、車を持たない人より軽トラ1台でも持っている方が圧倒的に遊びの幅も広がり、好きな時間に自由に出掛けて帰られるので、逆にお金を車の維持費や燃料代に掛けてお金の掛からないアウトドアの趣味を持ったほうが面白いでしょう。

  2. 若者の車離れじゃないんだ。
    車の若者離れなんだ。

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