WRC 2023のカレンダー決定! 最終戦で再び「ラリージャパン」も! 主催を担う豊田市の思いとは

2022年11月25日、国際自動車連盟(FIA)により2023年の世界ラリー選手権(WRC)の日程が公表され、ラリージャパン2023の開催が決定しました。開催に向けてどのような経緯があるのでしょうか。

ラリージャパン2023の開催が決定! どのような形で開催される?

 12年ぶりに日本で開催された「WRC(FIA世界ラリー選手権)の最終戦「ラリージャパン2022」。
 
 2022年11月10日から13日まで愛知県・岐阜県を大いに盛り上げたラリージャパンですが、同月25日には2023年の開催が決定されました。

12年ぶりの開催となったラリージャパン2022
12年ぶりの開催となったラリージャパン2022

 WRC2023は、1月の第1戦モンテカルロからはじまり、11月の第13戦ラリージャパンまでを戦い抜きます。

 2022年と同様に最終戦での開催となるラリージャパン2023ですが、どのような形でおこなわれるのでしょうか。

 前述の通り11月25日に国際自動車連盟(FIA)がWRC2023の日程が公表。

 これにより、FIAに大会の開催を申請していたトヨタ・モータースポーツ・クラブ、特定非営利活動法人M.O.S.C.O.及び豊田市がラリー競技を主催することになりました。

 なお、自治体が競技の主催者となるのは、全国で初めてのことです。

 また、興行主体として、「ラリージャパン2023実行委員会」を設立しました。

 この委員会の会長には豊田市長の太田稔彦氏、副会長には恵那市長の小坂喬峰氏が名を連ねています。

 そうしたなかで、11月26日には豊田市がラリージャパン2023に関する会見をおこないました。

 そこで太田稔彦市長は次のように話しています。

「ラリージャパンの大会に込める思いのようなものは、豊田市として整理しなければいけないと思っています。

 今後、実行委員会のなかで議論を踏まえる訳ですが、今の段階で思っていることとして3点あります。

 1つ目は、安全・安心な大会を目指すということです。
 ラリージャパン2022も色々なことがありましたが、そのこともしっかりと生かしながら、とにかく競技に参加する人たち、それから観戦する人たち、あるいはリエゾンの沿道の人たち、すべての人たちにとって安全・安心な大会を目指すということが第一だと思っています。

 2つ目が、ラリーファン、モータースポーツファン目線での大会を目指すということだと思います。

 例えば今回の大会を経験して色々な意見をいただく中で、観客席の問題や、観覧料の問題など、実は色々な意見が出てきています。

 こういったことはまさにラリーファン、モータースポーツファンの目線でこれからどういうふうに2023年のラリージャパンへ向かうのか、ということが一番大きなポイントだと考えています。

 3つ目は『未来につなぐラリー大会』ということです。
 今回の大会のなかで『FIA世界ラリー選手権サスティナブルフォーラム』を企画しました。

 車自体のサスティナブル、あるいは燃料のサスティナブル、大会運営のサスティナブル、色々な意味でサスティナブルはキーワードだということで、このサスティナブルフォーラムを企画してやってみたのですが、あのような取組を通して、次の時代の未来につなぐラリーを目指したいと思っています。

 例えば、サスティナブルでいえば、環境がテーマになると思いますし、あるいはSDGsやESD、ESGもテーマになると思います。

 そうした色々な社会的課題を解決するうえで、ラリーが生かせるのではないかという視点を持った大会、『未来につなぐラリー大会』を目指したい、ということを今のところ思っています」

※ ※ ※
 
 ラリージャパンは、2004年から2007年までは北海道十勝地方で開催。

 その後は、2008年に札幌を中心とする道央地区に開催を移して2010年まで開催されていました。

 そして、2020年に再びラリージャパンの開催が愛知県と岐阜県の両県で予定されていましたが、新型コロナウィルス感染拡大の影響により2020年、2021年と2年連続で中止となり、今回12年ぶりのラリージャパンとなったのです。

 ラリージャパン2022では、久しぶりの開催ということも影響してか、コースアウトや車両炎上などのトラブルによりSSキャンセルが多発し、波乱な展開となりました。

 これによりFIAからは厳しい指導があったといいますが、それらの教訓が2023年に活かせるか、注目です。

【画像】実は白い「センチュリーGRMN」が裏でラリージャパンを盛り上げた?(22枚)

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