「Nレンジ」多用で燃費向上ホント? 下り坂の空転は危険行為! Nレンジより効果ある「ボタン操作」とは

巷ではクルマの燃費向上のための行為として、下り坂や信号待ちで「Nレンジ」にする方法が噂されています。本当にその行為は効果があるのでしょうか。

下り坂&信号待ちにNレンジを使用で…本当に燃費は向上するのか?

 オートマチックトランスミッション(AT車)、マニュアルトランスミッション(MT車)問わず、どのようなクルマにもついているのが、ニュートラルレンジ(以下、Nレンジ)です。
 
 普段の運転において使用する機会が少ないNレンジですが、どのような場面で使用するものなのでしょうか。

下り坂や信号待ちで「Nレンジ」は燃費に効果ある?
下り坂や信号待ちで「Nレンジ」は燃費に効果ある?

 MT車の場合は、信号待ちの際にNレンジにギアチェンジして停車している人が多い一方、AT車では、運転に際して、Nレンジに触れる機会は滅多にありません。

 東京都内の教習所担当者によると、「教習所の生徒には、AT車の免許を取得したいという生徒がほとんどであるため、そもそもNレンジについて指導するということはありません」といいます。

 このように、教習所でもNレンジの存在や利用方法を積極的に指導することはないのが実情であり、Nレンジの役割や目的について認知していない人がほとんどといえます。

「ニュートラル」は和訳すると、「中間」や「中立」という意味です。

 そのためNレンジではエンジンとギアが連結されていない中間の状態となり、エンジンの動力がトランスミッション以降の機構に伝わってない状態です。

 基本的にエンジンの動力は「エンジン→クラッチ→トランスミッション→プロペラシャフト(後輪駆動車の場合)→デファレンシャル(差動装置)→ドライブシャフト→タイヤ」と、さまざまな装置や部品を介して伝達されます。

 このように動力を伝えない状態にするNレンジですが、日常ではどのような場面で使用するのでしょうか。

 前出の担当者は、Nレンジの正しい使用方法や目的について、以下のように話します。

「Nレンジは普段の走行で滅多に使用することはありませんが、緊急時におけるクルマの牽引に活用することができます。

 万が一走行中にクルマが故障してエンジンが効かない状態になった場合などに、Nレンジしたうえで、けん引トラックで故障車を牽引したり、数人で後ろから故障車を押したりすることによって故障車の移動が可能です」

 一方でSNSでは、「下り坂はNレンジで走行して超燃費走行を目指す」「ギアがNレンジだと、下り坂はスルスル進む」など、Nレンジで下り坂を走行するユーザーも存在するようです。

 しかし、下り坂においてNレンジのまま走行するとエンジンブレーキもカットされるため、徐々に速度が上がっていき思わぬトラブルを引き起こす可能性も考えられるため、やめましょう。

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