なぜ日産「GT-R」の価格高騰続く? 7000万円の個体現るも…「どんな人」が買うの? 異常な中古市場の実態とは
驚きの中古車価格が設定されるのはなぜ?
日本においては、販売される中古車の価格は、原則としてその中古車を販売する販売店が自由に設定することが可能です。
そのため、新車価格を大きく超える価格を設定すること自体はまったく問題ありませんが、実際には販売する気がない場合などの特殊なケースをのぞけば、相場を大きく逸脱した価格が設定されることはまずありません。
今回のGT-Rの例では、新車価格を大きく超える価格を設定している中古車販売店は複数におよぶことから、現在の相場をある程度反映しているものと推測されます。
実際、5000万円を超える価格でGT-Rを販売するある中古車販売店の担当者は「売れる見込みがあるからこの価格を設定している」と話します。
相場が高騰する理由のひとつは、昨今の急激な円安も影響していると見られます。「GODZILLA」の愛称で呼ばれることもあるGT-Rは、海外にも多くのファンを抱えるモデルです。
円安が進む昨今では、海外のユーザーにとっては、日本で販売されているもののほうが割安に見えます。
そうなると、各中古車販売店では海外での相場を価格に反映させることになるため、日本で販売されているGT-Rでありながら、円安の影響を大きく受けることになります。
直近1年でドル円相場は30%ほど円安に振れていることを考えると、高額なGT-Rの中古車価格のうち、30%程度は円安の影響を受けていると見られます。
もちろん、GT-Rそのもの魅力も大きく関わっていることはいうまでもありません。2007年に登場したGT-Rは、現在にいたるまで成熟に成熟を重ねており、「プレミアムエディションT-spec」や「NISMO スペシャルエディションは、その集大成的存在です。
ただ、およそ15年にわたって国産スポーツカーのなかでもトップクラスのパフォーマンスを誇ってきたGT-Rですが、厳格化される騒音規制をはじめ、今後の各種規制への対応が難しいことから、近い将来生産終了となることが噂されています。
また、仮に次期モデルが登場したとしても、現行モデルのような純ガソリンエンジン車となる可能性は低く、ガソリンエンジンによるパワフルな走りを楽しむのであれば、現行モデルを手にすることが最善の方法となりつつあります。
つまり、現時点で購入が難しいことや円安の影響に加え、今後同様のモデルが登場する見込みが薄いことから、特に「プレミアムエディションT-spec」や「NISMO スペシャルエディション」への需要が集中していることが、相場高騰の要因と考えられます。
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今後円安が落ち着くことで、GT-Rの中古車価格もある程度は下がると予想されます。
しかし、それ以外の要因については大幅に解消する可能性は低いことから、GT-Rの中古車価格は今後も高値を維持していくと見られています。
どんな人って、そりゃお金持ちでしょ。
お金持ちからすれば、新車で600万円の車が30年落ちの中古で7000万円になってようが関係ありません。
「欲しければ買う」それだけの話。
庶民の理解の及ばないところなので、考えても意味ありません。