最多10種類! 車の「ナンバー地名」一番多い2地域は? 一方で「1種のみ」の15府県も なぜ地域差ある?

ナンバープレートに書かれている地名は、県によって多さに差があります。では種類が少ない・多い県はどこなのでしょうか。

最多10種類! ナンバー地名が豊富な県は

 ナンバープレートに記載されている地名は、都道府県名のほかご当地ナンバーのものなどさまざまです。
 
 では地名の種類がもっとも少ない・多いのは、どの都道府県でしょうか。

「ナンバー地名」多い県はどこ?(画像はイメージ)
「ナンバー地名」多い県はどこ?(画像はイメージ)

 ナンバープレートには、そのクルマが登録された地域を管轄する運輸支局や自動車検査登録事務所に対応する地名が記載されています。

 例えば、東京都の運輸支局本庁舎の管轄地域では、その所在地である「品川」ナンバーが交付されますが、東京にはほかにも練馬、足立、八王子、多摩に自動車検査登録事務所があり、「練馬」ナンバーや「足立」ナンバーなど、それぞれ管轄事務所に対応する地名のナンバーが発行されています。

 このように、従来は運輸支局や自動車検査登録事務所の数に応じてナンバーが交付されており、運輸支局が最も多い北海道では7種類の地名でナンバーが交付されていました。

 ところが、2006年以降「ご当地ナンバー」が導入され、一定の条件を満たした場合、運輸支局や自動車検査登録事務所の管轄エリアにとらわれない地名の表示が可能に。

 これにより、ナンバープレートの地名は現在全国で133種類に上ります(静岡県と山梨県にそれぞれある「富士山」は1種類として計上)。

 地名は県によって1種類から10種類とさまざまですが、では種類が少ない県と多い県はどこなのでしょうか。

 現在、地名が各県名の1種類のみなのは、秋田県、富山県、福井県、滋賀県、京都府、和歌山県、鳥取県、徳島県、愛媛県、高知県、佐賀県、大分県、熊本県、宮崎県、沖縄県の15府県です。

 一方、ナンバーの地名がもっとも多いのは東京都と千葉県です。

 東京都は従来から存在する品川、練馬、足立、八王子、多摩の5種類に、ご当地ナンバーの世田谷、杉並、板橋、江東、葛飾が追加され10種類に。

 千葉県は、以前は千葉、習志野、袖ヶ浦、野田の4種類でしたが、ご当地ナンバーとして成田、市川、船橋、市原、柏、松戸の6種類が導入され、東京都と並ぶ10種類のナンバーが存在することとなりました。

 このほか、運輸支局が全国最多の北海道は、札幌、函館、旭川、室蘭、釧路、帯広、北見の7種類のほか、ご当地ナンバーに苫小牧と知床の2種類が加わり、現在は東京都、千葉県に次ぐ9種類となっています。

 ところで、地名の多い県とそうでない県がありますが、これは自動車の保有台数に比例するものではありません。

 例えば、ナンバーが1種類の京都府の車両保有台数は約134万台である一方、お隣の奈良県は約84万台ですが、少ない方の奈良県では、従来の「奈良」ナンバーに加えて、2020年にご当地ナンバーとして「飛鳥」ナンバーが導入され2種類となりました。

 これは、ご当地ナンバーの導入目的が、車両台数の多寡という実務的なものではなく、地域振興や観光振興だからです 。

 なお、ほとんどの地名は交付エリアが同一県内ですが、「富士山」だけは富士吉田市をはじめとする山梨県の一部と、富士市や富士宮市など静岡県の一部という、複数の県にまたがった唯一のナンバーとなっています。

 また、国土交通省では2022年からご当地ナンバーの導入地域を新たに募集しており、採用された場合は2023年頃から交付が開始される予定です。

※ ※ ※

 ナンバープレートの地名は、運輸支局や自動車検査登録事務所の管轄エリアに応じて記載されているほか、現在では数多くのご当地ナンバーも導入されています。

 県によっては、10種類もの地名が存在する一方で、1種類のみの県も存在しています。

 今後もご当地ナンバーが増える可能性があるため、複数のナンバーが存在する県が増えるかもしれません。

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