実は「24歳以下が最多?」操作ミスでうっかり「ペダル踏み間違い」 ホンダ「新機能」は救世主なるか?

ホンダは新型「N-WGN」のマイナーチェンジを実施し、2022年9月23日に発売を開始しました。なかでも「急アクセル抑制機能」が新機能として搭載されましたが、具体的にどういった機能なのでしょうか。

事故を未然に防ぐ!? 「急アクセル抑制機能」はどんな機能?

 2022年9月23日、ホンダは一部改良した軽自動車「N-WGN」の発売を開始しました。

 今回は標準仕様のN-WGNに新色が追加され、カスタム仕様のN-WGN Customのデザインがスポーティに進化しました。

 このほか安全面ではあらたに「急アクセル抑制機能」がホンダ車として初採用されました。では具体的にどういった機能なのでしょうか。

ホンダ初の「急アクセル抑制機能」が搭載された新型「N-WGN」(画像はN-WGN カスタム)
ホンダ初の「急アクセル抑制機能」が搭載された新型「N-WGN」(画像はN-WGN カスタム)

 近年社会問題化してきている「アクセルとブレーキペダルの踏み間違い事故」。

 2019年には、東京・池袋で当時乗用車を運転していた高齢ドライバーがブレーキとアクセルを踏み間違えたことが原因で、母子を死亡させた重大事故は記憶に残っているという人も多いでしょう。

 実際に交通事故総合分析センターの統計では、2018年から2020年の3年間で起きた踏み間違いによる死傷事故は約1万件発生しているといいます。

 特に最近では、ニュースで高齢者の踏み間違いによる事故が取り上げられていることも多いことから、高齢者が引き起こす事故とイメージしている人もいるかもしれません。

 しかし年齢に関わらず、どんなに気をつけていても人は単純な操作ミスで踏み間違いをしてしまう可能性があります。

 交通事故総合分析センターの資料によると、2018年から2020年の間に起きたペダル踏み間違い事故件数を年齢別に見ると、「死亡・重傷事故」の場合、最も事故件数が多いのは75歳以上の362件となっています。

 一方で軽傷を含めた「死傷事故」では車両相互、車両単独、人対車両の合計値では75歳以上が2080件と最も多いですが、車両相互事故の場合では、75歳以上が1315件、24歳以下が1538件と、24歳以下の年齢層が上回っているという結果に。

 このことから、高齢者のみならず、運転に不慣れな若年層でもうっかり操作ミスをしてしまうことがわかります。

つまり、誰しもペダルの踏み間違い事故を引き起こしてしまう可能性があることが浮かび上がってきます。

 そんななか、今回マイナーチェンジした新型N-WGNの新機能として登場した急アクセル抑制機能とはどういった作動をするのでしょうか。

 ホンダの公式YouTubeでは、急アクセル抑制機能の主な5つの作動例が取り上げられています。

 例えば、停止状態から発進する際、ブレーキペダルを踏むつもりが誤ってアクセルペダルを勢いよく踏んでしまった場合には、急加速を抑制しディスプレイと音で表示。

 その際、クルマは急加速せずクリープ相当のスピードで前に進むようになっています。

 また急アクセル抑制機能が作動中の時は、アクセルペダルを踏み続けても約30km/hまで加速を抑制。

 万が一加速を抑制した状態で衝突などの危険を検知した場合は「衝突軽減ブレーキ」が作動し衝突被害の軽減を図ります。

 このほか「低速走行から急なアクセル操作をした場合」や「後退時」なども機能が作動します。

 今回の急アクセル抑制機能について、開発チームで制御設計を担当した吉川史哲さんは公式ホームページで以下のように説明しています。

「クルマの速度とペダルの急な踏み込みを検知することで作動するため、障害物のないシチュエーションでのペダル踏み間違いにも対応することができます。

 そのため、障害物に近付く前段階から加速を抑制できるので、Honda SENSINGのひとつ『衝突被害軽減ブレーキ』が作動する前にあらかじめ危険回避することができます。

 また従来ではカバーできなかった、港や崖などからの転落事故をさえぎる障害物がないシーンでも、事故を減らすことができるのです」

 一方で作動しないパターンも設けられており、例えばブレーキからアクセルペダルへ2秒以内に瞬時に踏み変えがおこなわれた場合、加速のための踏み換えと想定され加速が可能に。

 このほか、「交差点の右左折時」や「上り坂の発進・走行時」にも同様に機能が作動しないようになっています。

 なお、この急アクセル抑制機能は工場出荷時には無効の状態となっており、機能の有効化には有償の登録作業が必要です。

※ ※ ※

 高齢者に限らず誰しも引き起こす可能性のあるペダルの踏み間違い事故。

 踏み間違いは突然の操作ミスで引き起こるため、場面を想定するのは難しいですが、今回搭載された新機能により踏み間違い事故の減少につながるきっかけのひとつといえるでしょう。

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