なぜ今スバルは「アウトドア」に力を入れる? 里山lifeで“スバルらしい”世界観を実体感!

鴨川の山の中にある「SUBARU里山スタジオ」の目的とは

 スバルが「里山life」に焦点をあてた背景には何があるのでしょうか。

 実は、スバルは鴨川で「SUBARU里山スタジオ」(2021年6月プレオープン、8月正式オープン)を運用しており、同地域の住民とすでに深い関係があります。

SUBARU里山スタジオ(千葉県鴨川市)
SUBARU里山スタジオ(千葉県鴨川市)

 SUBARU里山スタジオの目的は、スバル本社広報部として「スバル車の使用シーンを想起させる(スバルらしい)撮影や試乗ができる取材拠点」という位置付けでスタートしました。

 具体的な事例としては、2021年6月の「新型フォレスター撮影会」、同年11月の「新型レガシィ アウトバック撮影会」、同年12月「XVライフスタイル取材会」などを開催し、雑誌やウェブ、YouTube、SNSなど多方面に向けた情報発信を展開しています。

 SUBARU里山スタジオを運用するなかで、スバル関係者は「定期的な除草や間伐、また害獣・水害・地すべり対策など『自然を維持すること』の難しさを実感した」と、これまでの経緯を振り返ります。

 今後は「スバル社員ボランティアによるプロジェクト化」を進める予定で、ここでの狙いは「スバルらしさ」をスバル社員が再認識することだといいます。

 自動車産業界は近年、電動化を筆頭として大きな時代変化の真っ只中にいます。

 スバルとしては、初の量産型EV「ソルテラ」を世に送り出し、次の世代のアイサイトではAI(人工知能)を活用するシステムを研究開発しているところですが、いまこそ改めて「スバルらしさとは何か?」をスバル社員はもとより、部品メーカーや販売店の関係者が再認識し、これからのスバルのあり方を真剣に考えていく必要があるということです。

 このようなわけで、スバルはその大きな転換期において、SUBARU里山スタジオというフィールドを中心に、地元鴨川の人たちとの交流をさらに深めつつ、改めて自らを見つめなおそうとしているのです。

 スバルが描くこのような世界観が、日本のスバルユーザーにも自然なかたちで受け入れられることを期待したいと思います。

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Writer: 桃田健史

ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。

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