ホンダ初! 新型「N-WGN」に「急アクセル抑制機能」搭載! 暴走事故を防ぐ“仕掛け”とは?

トヨタやマツダの機能と異なる点とは?

 実際に敷地内のコースで運転操作を体験してみましたが、ブレーキと間違えてアクセルを操作する状況(アクセルを踏んでいなかった状態から何の前触れもなく踏み込む)を再現すると、しっかりとエンジン回転が抑えられて加速を抑制することがわかりました。

 この制御はあらかじめクルマに組み込まれていて、販売店で設定することで利用可能になります。

ホンダ新型「N-WGN」の「急アクセル抑制機能」を試してみた
ホンダ新型「N-WGN」の「急アクセル抑制機能」を試してみた

 標準設定としないのは、その機構上運転操作に対して通常時と異なる反応をするので働きを理解したうえで活用してもらうためとのこと。

 また、キーごとに設定し、設定されたキーでドア解錠・エンジン始動をおこなうことで機能オンとなるのですが、設定されていないキーでドア解錠・エンジン始動をしたときはこの機能は作動しません。

 鋭い人は気が付いたかもしれませんが、実はこの仕掛けは、すでにトヨタ車に広く採用されているものと基本的に共通。マツダが2022年9月15日に発売した新型「CX-60」にも設定されています。

 しかし、N-WGN用がトヨタやマツダと大きく異なるのがその価格です。

 トヨタやマツダの場合は専用キーの購入が必要で、トヨタの場合は1万4300円(消費税込、以下同様)から、マツダは4万8620円がかかりますが、N-WGNは専用キーの購入ではなくN-WGNでは標準装備のキーを機能と紐づけする方法とすることで5500円という低価格を実現。

 販売店でのセットアップのみで使えるようになることから、他社よりもリーズナブルに機能を実装することが可能になりました。

 ちなみに機能を設定したキーでも、別途購入するトヨタやマツダと異なり、見た目が変わるわけではありません。

 そのため通常のキーと見分けるために販売店アクセサリーで用意するキーカバーの装着で見た目にもわかるようにすることが推奨されています。

※ ※ ※

 トヨタの調べによると、この機能は踏み間違い事故の約6割のシーンで作動を期待できるそうです。

 昨今のクルマ選びは自分が被害者にならないための先進安全装備はもちろん、運転中に加害者とならないような機構も注目されつつあります。

 そんな意味からも、この急アクセル抑制機能は注目すべき新機能といえるでしょう。

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Writer: 工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。

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  1. マツダって約5万円もするのか

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