「FF」と「FR」ってどっちがイイ? スポーツカーや高級セダンに「後輪駆動」が多い理由とは?
どっちが優れてる?
では、FFとFRはどちらが良いのでしょうか。
前述のように、FFはプロペラシャフトが不要になりますが、このプロペラシャフトは車種によりますが2mから3m程度の長さがあり、重量も約20kgとかなりの重さ。
その部品が必要ないFF車は車両総重量が軽減できるため、燃費の向上も期待でき、近年のエコカーブームにマッチしているといえます。
そのため、昨今のクルマはFFが増えているのです。
一方のFRは、特徴のひとつである「車体重量を前後でより均一に配分ができる」というのが優れているところ。
一般的にコーナリング時には、「ロール(車体左右の動き)」「ピッチング(車体前後の動き)」「ヨーイング(車体左右旋回の動き)」の3つのモーメントが発生しますが、このモーメントは車高が高くてホイールベースが短いクルマほど速度を上げると増加し、ドライバーに疲労などを与える原因になります。
FRは前後の重量配分が均一で、ホイールベースを長く設計できることから、コーナリングの安定感が増し、さらにドライバーに疲労を与えにくい駆動方式ともいえます。
このような理由から、スポーツカーや高級セダンはFRを採用することが多いというわけです。
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FFとFRはどちらが優れているということはなく、それぞれ得意分野が違っています。
クルマを購入する際、自分自身の用途に応じた駆動方式を検討してクルマ選びをすると良いでしょう。
ロールとピッチの説明が逆じゃん。
このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。
修正いたしました。