飲食店などのドライブスルーを実施している店舗では、土日ともなると商品を求めるクルマで行列ができることもあります。
　
　しかし、その列が敷地内に収まらず、公道にはみ出して渋滞を引き起こしてしまうといったケースも見られます。こうした渋滞についてどのような対策がとられているのでしょうか。

　クルマに乗ったまま商品が受け取れるドライブスルー。ハンバーガーショップのほかにも牛丼店やコーヒーショップなどでも見られ、商品を持ち帰りたい場合は便利なサービスです。

　最近では、新型コロナウィルス感染症の影響により、店舗の時短営業や感染症対策における外出自粛や3密を避けてオーダーすることができるドライブスルーの需要が高くなっています。

　コーヒーチェーン店の「スターバックス」でも、2020年4月に発令された緊急事態宣言に伴い、一部の地域ではドライブスルーを含む持ち帰りのみの営業に変更するなどの対策がとられました。

　現在ではほとんどの店舗で通常営業が再開されていますが、利便性の高さなどからドライブスルーを利用するユーザーは少なくありません。

　ところがこの便利なドライブスルーも、多くのクルマが並ぶあまりに、その行列が店舗の敷地からはみ出してしまうといったケースが見られることもあります。

　こうした行列は「ドライブスルー行列」と呼ばれ、ときには渋滞の原因となってしまうこともあります。

　ひどいものになると交差点の真ん中まで車列が続き、各方面の通行を妨げるといったケースもあるようです。

　ドライブスルーを実施しているとある店舗の口コミには、「ドライブスルー待ちのクルマが車列まではみ出してきて非常に危険。左折するクルマが左折できていなかったり、交差点近くで車線変更が多く危ないので、やめてほしい」といった内容が見られます。

　さらにSNSではドライブスルー行列による渋滞について、「普段なら10分で行けるところなのに、ドライブスルーの渋滞で1時間近くかかった」「ドライブスルーの列のせいで片方の車線が全く流れない」などの声が挙げられています。

　なかには、「道路まではみ出るなら、買うのを諦めろ！迷惑です」といった近隣の住民からの声に対して、「ウチもそうです」といった賛同の投稿が集まるといったようすも見られます。

　ときには近隣の住民や公道を走行するクルマなどの迷惑ともなってしまうドライブスルー行列ですが、解決策はあるのでしょうか。

　スターバックスの広報担当者はスターバックスでは、近隣にご迷惑がかからないよう、一部店舗で警備を配置して公道に並ばないよう入場整理を行ったり、敷地内でできる限り車列が並べるよう配置計画をおこなっています」と話します。

　また過去の取材時に日本マクドナルドホールディングスのコミュニケーション本部の広報部担当者は、次のように話していました。

「ドライブスルーの店舗は、お店の条件に合わせて、オーダーするポイントがあるところまで敷地内で数台停車できるように工夫して設計しています。

　また、スムーズにご注文・商品の提供ができるようにクルーの配置を工夫したりと、コンディメント類取り揃えなど事前準備できる部分を十分におこなうようにしています」