なぜトヨタ「GR86」の新車価格が700万円? 「アルファード」は最速納車2500万円? 複雑な事情抱える中国市場とは

アルファードの優先納車は2500万円!? GR86はなぜ700万円から?

 ただし、すべてのモデルを中国国内で生産するわけではなく、最上級モデルやスポーツモデルなどはほとんどが日本から輸入されています。

 トヨタでは「アルファード/ヴェルファイア」や「クラウン」、「GRスープラ」、「コースター」、そしてレクサス全車が輸入車として販売されています。

 アルファード/ヴェルファイア、は83万9000元(邦貨換算:約1728万7300円)、GRスープラは2リッターモデルが49万9000元(約1028万1000円)、3リッターモデルが62万9000元(約1296万1000円)など、どれも日本より遥かに高い価格となっています。

 また、優先的に納車するための追加費用をディーラー独自で設けることもあるので、例えばアルファードの場合は、最終的な購入金額は日本円で2500万円近くまで膨らむケースもあるようです。

漫画・アニメ「頭文字D」とコラボしたトヨタ「GR86」は中国でも人気は高い
漫画・アニメ「頭文字D」とコラボしたトヨタ「GR86」は中国でも人気は高い

 今回のGR86も同様の理由で値段が高くなっていますが、中国特有の事情はこれだけではありません。

 驚くことに中国での販売は386台限定と発表されており、代金さえ持っていれば手に入れられるわけではありません。

 そのうえ、排ガス規制の影響で販売は一部都市に限られているなど、入手のハードルはとても高いことがわかります。

 詳しく説明すると、中国では現在、ユーロ6よりも厳しい「軽型汽車汚染物排放限値及測量方法(中国第六階段)」(日本語訳:小型自動車車排出ガス基準及び計測方法(中国第六段階)、通称:国6)という排ガス規制が施行されています。

 そのなかでもより一段階厳しい「国6b」という基準がありますが、GR86が搭載するFA24エンジンは「国6a」にしか適合していません。

 中国全土で現在施行されている排ガス規制は国6aで、国6bは2023年7月1日より全面施行となります。

 しかし、北京市や上海市、天津市、河北省、広東省などの地域では前倒しで国6bを施行しており、これによってGR86は一部地域のみでの販売となるわけです。

 ここまで高い値段で台数限定、なおかつ一部都市のみの販売となりますが、それでも中国のクルマ好きは何とかしてGR86を手に入れたいと思うでしょう。

 トヨタの中国法人は中国でも大人気の漫画「頭文字D」を使って積極的にプロモーションを打ち出しており、その本気度がうかがえます。

 ちなみに、兄弟車であるスバル「BRZ」は最初から台数の制限なしで販売されています。

 GR86も初動次第ではさらに多くの販売枠が追加される可能性があるので、今後の動向には注目が必要です。

トヨタGR・86 のカタログ情報を見る

【画像】これが700万円の「GR86」 赤ボディが眩しい現地仕様の実車を見る!(27枚)

買って終わりじゃない!購入後も進化する最新トヨタ

画像ギャラリー

1 2

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

【2024年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー