なぜ秋になると交通事故が増える? 夕暮れ時が“魔の時間”!? 秋の運転で注意すべきこととは
ここ数年の統計では、死亡事故がもっとも多いのは12月ですが、9月あたりから徐々に事故数が増えてくるという傾向が見てとれます。なぜ秋になると事故が増え始めるのでしょうか。
17時から19時台に死亡事故が多発! 夕暮れ時が危ない
警察庁が取りまとめた「交通統計」によると、ここ数年、死亡事故がもっとも多い月は12月となっています。しかし実は9月から10月にかけて事故数が一気に増える傾向が明らかになっているのです。
これは、夏から秋にかけての季節の変化が、交通事故の増加に少なからず影響を与えていることが予想されます。
なぜ秋になると交通事故が増えるでしょうか。
交通統計によると、コロナ禍の影響もあって例年と異なるものと思われますが、2020年(令和2年)の交通事故件数は全国で30万9178件。また、9月が2万5675件なのに対し10月は2万9305件と増加しており。夏より秋・冬にかけて増加する傾向があるようです。
さらに、1日のなかでもっとも死亡事故が多いのが17時から19時と帰宅ラッシュに当たる時間帯です。
日没の前後1時間前後は「薄暮時間」と呼ばれており、この時間帯の死亡事故の傾向として「自動車対歩行者」が約半数にものぼり、昼間と比べると約4倍も人身事故が起きています。
そのうち86%が「歩行者が道路を横断中」となっており、夕方の交通量が多くなる時間帯の横断中の歩行者との事故が多く、かつ交通事故を起こしやすいということが分かります。
その傾向が顕著になるのが9月以降の秋から冬にかけてで、夏と比べて日没時刻が早まり、薄暗くなっていることに気づかず視界不良になりやすいともいえます。
また、秋の日差しは太陽の傾きによって光が乱反射し眩しさが増加し、道路状況が分かりにくくなるといわれています。
とくに太陽が沈む方向と進行方向が一致してしまうと、眩しい状況が日没まで続くという状況になる可能性もあります。
秋の運転での注意点は、この薄暮時間にどう対処するかがポイントになりそうです。
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