タクシーの乱暴運転なぜ起こる? 迷惑駐車や急運転でトラブルに発展? 「客のワガママ」も原因だった
タクシーによる迷惑行為、タクシー運転手の本音は?
違法駐車以外にも、タクシーによる迷惑行為が問題となることがあります。
例えば、本来は停車することのできない横断歩道周辺での客の乗降や、突然の急停車、狭い路上でのUターンなどが挙げられます。
こうした行為は、ほかのクルマや歩行者からすれば非常に迷惑かつ危険なものであることはいうまでもありません。
しかし、多くの場合、これらは客からの無茶な注文によるものであるようです。
あるタクシー運転手は次のように話します。
「お客さま様はできるだけ目的地に近い場所へ停車することを希望することが一般的です。
そこが横断歩道やバス停など停車が禁止されている場所であった場合は停車するわけにはいきません。
しかし、急いでいるお客さまのなかには、ものすごい剣幕で指定の場所に停車するように指示することがあります。
突然の急停車も極力避けるようにはしていますが、お客さまからの指示通りに停車しないとトラブルとなってしまうこともあるため、やむを得ず急停車してしまう場合があるのも事実です」
さらに停車以外にもトラブルとなることがあるといい前出のタクシー運転手は次のように話しています。
「Uターンをすることで走行距離を短くしようとされるお客さまもいらっしゃいます。
指示通りにしないと『あえて遠回りした』とクレームを入れられてしまうこともあるため、悩ましいところです。
どんな事情があったとしても、道路交通法上の責任はタクシー運転手にあるため、違法行為をすることがないよう細心の注意を払っています。
しかし、お客さまとのトラブルを避けるために、指示通りに動いてしまうタクシー運転手もいるかもしれません」
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全国ハイヤー・タクシー連合会によれば、2021年3月時点で全国には21万を超えるタクシーが営業しているといいますが、その数は年々減少傾向にあるのが実情です。
タクシーは鉄道やバスなどの公共交通機関を補完する重要な交通手段のひとつです。
便利な交通手段を守るためにも、タクシー運転手はもちろん、乗客にも一定のマナーが求められます。
実車時の運転については理解しますが、空車時にも乱暴な運転をするタクシーを散見します。これについては、納得いく説明をして頂きたい。