見た目は「ただの戦車?」 実は「IT」駆使したスゴイ奴! 日本を守る「10式戦車」とは

10式戦車の戦い方が凄かった!? IT戦車なるその特徴とは?

 10式の戦い方は、ネットワークで各車が協調して連携攻撃をすることが基本で、通信条件やセンサーの状態が良ければ戦車4台の小隊で8標的まで同時捕捉し、協調射撃が可能です。

 小隊長は指揮・射撃統制装置のディスプレイをタッチパネル操作することで、各車に索敵エリアを指示したり、各車に最適な標的を自動的に割り振り、効率よく火力を発揮したりすることができます。

 装甲の厚さや構成は秘密になっていますが、正面からなら自分の砲で撃たれても耐えられることが基準といわれています。

 敵の攻撃で被害を受けると可能な限りどんな攻撃で、どんな被害を受けたかまで発信する自動被害報告機能もあるとされます。

 10式戦車はネットワークで連携して動き回って戦うのが基本コンセプトで、軽くて機動性が高いのも特徴です。

 エンジン出力が特段強力な訳ではありませんが、戦車では世界初の無段変速機を実用化し、伝動効率に優れ90式よりエンジン馬力は少ないのですが軸馬力は90式よりも良いとされています。

植生で偽装した演習中の10式戦車。センサーが進歩したので車長が戦闘中に頭を出す機会は減って安全性が高まった(撮影:月刊PANZER編集部)
植生で偽装した演習中の10式戦車。センサーが進歩したので車長が戦闘中に頭を出す機会は減って安全性が高まった(撮影:月刊PANZER編集部)

 また注目したいのがデザイン性です。クルマの性能は形に表れるといいますが戦車も同じです。

 10式はコンパクトにまとまったデザインで砲塔の形状も結構複雑ですしヘッドライトの配置など凝っています。

 究極の性能を求めながらもきれいにカッコよくまとめるも設計力であり戦闘力の要素です。

 デザインが重要だというのは戦車は「居る」という威圧感を醸し出すのが任務だからです。ともすれば威圧的は悪役イメージにもつながってしまうのですが拒否的抑止力の本質です。

 島国日本に戦車が必要という意味も「日本に戦車が居る」と外敵にアピールすることに尽きます。

 10式が先に紹介したような優れた戦闘力を本当に使わなければならなくなったとき、10式に期待された抑止力発揮という任務に失敗したことになるのです。

 実戦を戦わずに退役することで初めて任務を完遂したことになります。

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1件のコメント

  1. 「実は両手に余ります」の意味・意図がイマイチ分からず、ネットで調べても明確なものが出てこなかったんですが、10数カ国以上有るってことでしょうか。
    世界中を見渡しても、という文章なので世界中でもわずか10数カ国しかないということですね。

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