トヨタ「ランドクルーザー79 テント泊仕様」がスゴい!タフ顔「オーバーランダー」に注目! 新「車旅」のカタチとは

"クルマを使って楽しむ"オーバランドカスタムとは?

 この79に装着されているほとんどのパーツが、オーストラリアの「ARB」というブランドのものです。

 ARBは1970年代に創業されたオフロード4WDパーツ専門メーカーで、1980年代に定着した“四駆カスタム”の基本的なカタチを創造したことで知られています。

 同社の製品は非常に堅牢で、ドレスアップパーツというよりは実用品。苛酷なアウトバックドライブではクルマを壊すことなく、無事帰還できるように考案されています。

 同じコンセプトを持つランドクルーザーには、まさにうってつけのブランドなわけです。

 これに加えて、荷台にはフレックス・ドリームがワンオフで製作したカーゴボックスを装備。

 ボックスのなかにはARBのドロワーシステム(収納)やエアコンプレッサー、サブ電源システムをインストール。

 膨大な量の旅の道具をシステマティックに収納できるだけでなく、オフロード走行時にさまざまなアクシデントにも対応することができます。

 もちろん、サスペンションによるリフトアップも施されており、悪路走破性の向上が図られています。

 ちなみに、この79の改造費は数百万円。SUVがもう1台買えるほどのお金がかかっているといいます。

これが新しい旅のカタチ? トヨタ「ランドクルーザー79」が凄すぎる!(画像提供:フレックス・ドリーム)
これが新しい旅のカタチ? トヨタ「ランドクルーザー79」が凄すぎる!(画像提供:フレックス・ドリーム)

 フレックス・ドリーム代表取締役・藤崎智和氏によれば、この車両を製作して以来、ランドクルーザーファンからの注目度がとても高いようです。

 イベントで79を展示しないと「今日はあの79はないの?」といわれることもしばしば。ところで、なぜこのような79を作ったのでしょうか。

「クルマは単なる移動の手段だけでないと思っています。

 移動している道中を楽しみ、目的地においても “クルマを使って” 楽しむ。

 それはまさに、オーバーランドというアクティビティと同じです。

“安全で快適に、思いっきりクルマ旅を楽しむためのクルマ”というコンセプトを具現化した1台なのです」(藤崎智和氏)

※ ※ ※

 ぬるめのオーバーランダーとはひと味もふた味も違う、フレックス・ドリームの“オーバーランダー”ランドクルーザー79。

 伝統的なオフロード4WDチューニングに現代的な価値観と技術を融合した新しいカスタムとして、愛車イジリの参考にできる部分が多そうです。

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Writer: 山崎友貴

自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。

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