「クルマで外出したけど体調不良になった」「お酒を飲んでしまって運転ができない」というような状況に陥った際に活躍するのが「運転代行サービス」です。
　
　送迎にくる車両は軽自動車や小型ハッチバックが一般的ですが、SNSではすすきのの運転代行車両が凄すぎると話題に。どのようなクルマが採用されているのでしょうか。

　運転代行サービスとは、飲酒や体調といったさまざまな要因から運転が不可能である利用者に代わって、乗務員がクルマと利用者を目的地まで運んでくれるサービスです。

　基本的に運転代行業者は2人1組で行動し、1人は利用者のクルマを、もう1人は運転代行業者のクルマを追従して運転するかたちとなっています。

　この追従する運転代行車両は、基本的には軽自動車や小型ハッチバックが多く見られますが、SNSでは「北海道すすきののとある運転代行車両がすごすぎる」と話題になっています。
　
　実際、運転代行ではどのようなクルマが使われているのでしょうか。

　北海道すすきので活躍している「えぇ?運転代行」の担当者は「今使用している代行車両は日産『フェアレディZ（Z33型）』です」と話します。

　フェアレディZ Z33型は2002年から2008年まで製造されていた、日産が誇るファストバック型スポーツカーです。

　パワートレインには3.5リッターV型6気筒エンジンを搭載しており、最高出力は初期型でも280馬力、最終型だと313馬力を誇ります。

　実際の車両を見てみると、大きなリアスポイラーと大径アルミホイールがスポーティかつ迫力のある外装となっており、一般的に使用されている運転代行車両とはほど遠いイメージです。

　では、なぜ運転代行車両にこのような高性能スポーツカーが使用されているのでしょうか。

　前出の担当者は、採用理由について以下のように話します。

「もともと使用していた日産とスズキの軽自動車2台が故障してしまったのがきっかけです。

　自分（担当者）の愛車を登録し、公安委員会の認定を受け、運転代行車両として使用することになりました」

　自動車運転代行業を始める場合には、主たる営業所の所在地を管轄する警察署交通課に申請し、正式に認定証を交付してもらう必要があります。

　さらに、随伴用のクルマには「自動車運転代行業者の名称または記号、認定を行った公安委員会の名称および認定番号、『代行』『随伴用自動車』という表示」をしなければいけません。

　新たにクルマを購入すると費用がかかるということもあり、あえて愛車を随伴車両にしたようですが、実際に見かけた人や運転代行を利用されたユーザーからの反響はどうだったのでしょうか。

　前出の担当者は、反響について以下のように話します。

「利用するお客さまの世代的にフェアレディZを好きな人が多いので、街中で見かけられた時ときは、『かっこいい』『すご！』というような声をかけられることがありますね。

　ただ、SNSでバズっていることや話題になっていることは知らなかったので、多くの人の目に留まったと思うと嬉しいです。

　すすきのを中心に活動しているので、ぜひ利用してみてください」

　実際に話題となった投稿のリプライには「乗りたい」「私ここに頼みたいな」「知らないで頼んだお客さんも酔いが覚めそう（笑）」など、多くのユーザーが興味を示している様子がうかがえます。

　ちなみに、前出の担当者によると、代行車両の利用価格は、急なご利用の「飛び込み」と事前予約の「オーダー」で料金が変わり、オーダーだと3kmまで2000円で、1km増えるたびにプラス300円。飛び込みだと3kmまで2500円となるそうです。
　
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　SNSで話題となった投稿には「運転代行業者の名前が面白い」「『えぇ?運転代行』ってなに（笑）」というように、業者名のインパクトに関心を持っている様子がうかがえます。

　前出の担当者は、業者名の由来について、次のように話しています。

「『えぇ?運転代行』は、リアクションの『えぇ?！』と関西弁での『えぇ?（“良い”の意味）』を掛け合わせて作った名前です。

　関東弁の『いい』でもよかったんですが…関西弁の人が意味を掛け合わせて使うことができるので良いかと思ってこのような名前になりました」

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　主に北海道すすきので活躍している「えぇ?運転代行」。

　まさしく、フェアレディZ Z33型の代行車両を見かけた際には「えぇ!?」と驚きのリアクションをすること間違いなしでしょう。