「燃費が悪い!」実はドライバーの責任も!? カタログ燃費と実燃費に差がある人の特徴とは
ガソリン代の高騰が続き、燃費の優れた新型車に注目が集まっています。しかし今の愛車でも、運転者の配慮ひとつで実燃費が変わり節約できることもあります。
ガソリン高騰で待ったなし! 実燃費をさらに良くするためのテクニックを伝授
ガソリン代の高騰が続いています。2022年6月27日に資源エネルギー庁が発表した全国平均小売価格は、レギュラーガソリンで1リッターあたり174.9円と、4週連続の値上がりを示しています。
こうなると、愛車の燃費もますます気になってくるところです。なかには、カタログ上の燃費と実燃費に差が大きいと感じ、より低燃費な新型車への乗り換えを考えている人もいるかもしれません。
しかし実燃費悪化の原因が、少なからずドライバー自身にあるケースもあるといいます。
クルマの燃費は良いに越したことはありません。燃費が良いクルマに乗り換えれば、ガソリン代というクルマを維持していく上でのしかかる大きなコストの節約になるからです。
そのためクルマを購入する際、多くの人がパンフレットやWEBサイトに記載されている燃費、いわゆる「カタログ燃費」を参照にすることでしょう。
しかし実際にクルマを購入して乗ってみた際の燃費(実燃費)が、カタログ燃費よりも悪くて驚いたという経験はないでしょうか。
カタログ燃費とは、各自動車メーカーが実施した走行テストにおいて、ガソリン1リットルあたりで走行した距離を表したもので「●●km/L」と表記されています。数値が大きければ大きいほど燃費の良いクルマということになります。
またこの走行テストも、自動車メーカー独自の基準ではありません。国が定めた基準法にのっとりおこなわれ、それを国が検査することで、公平で客観的な数値を保証しています。
しかしそんな風に国がしっかり定めた基準のもとで計測されたカタログ燃費が、実際の燃費と大きく乖離するのはおかしいと思った人もいるでしょう。
これにはきちんとした理由があります。
まずカタログ燃費を計測する際には「アップダウンのない平坦な道」を想定し「エアコンやオーディオなどの電装品は使わず」「プロのドライバー」がクルマをテストしています。
こんな状況で運転することは、公道ではまずあり得ません。カタログ燃費はあくまでも各車の燃費を比較するための基準数値であり、各社のテストに偏りが出ないために公平にテストができる環境が世界的に設定されています。
実際に公道を走って調べた燃費ではないので、実燃費との差が出るのは仕方ないといえるでしょう。
とはいえ、カタログで見た燃費に惹かれて買ったクルマの燃費が悪いというのは悲しいことです。
そこで実燃費をカタログ燃費に近づけるためのテクニックをいくつかご紹介していきます。
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カタログ燃費を計測する際には、プロのドライバーが車を走行(「シャシダイナモ」という計測装置上で、疑似的に走行シーンを再現)させています。
計測を担当するプロのドライバーは、急発進や急停止など「急」のつく操作をしません。これは我々も積極的に真似したいところです。
急発進、急停止、急加速、急減速、急ハンドルなど、クルマの運転において「急」のつく操作のほとんどは、燃費を悪くする要因となります。
心にゆとりを持ち「急」のつく操作を避けることで、燃費も向上するでしょう。
なかでも気を付けたいのが発進時の加速です。
クルマをゼロから加速させるためには、多くのエネルギーを必要とします。軽自動車やコンパクトカーでも1トン前後、大きなSUVやミニバンなら2トン前後という大きな質量を動かすことになるからです。
そんなときに急な加速をするのは、燃費にとって大敵となります。アクセルの踏み方にも細心の注意を図りたいところです。
とくに加減速が多くおこなわれる都市部や渋滞路での走行が多い人は、この点を注意するだけで燃費が改善される可能性があります。
いっぽう減速時にエンジンブレーキを使用すると燃料消費はカットされますが、燃費を目覚ましく向上させるほどの効果は期待できません。
しかしエンジンブレーキを活用し、なるべく無駄にブレーキを踏まないゆっくりとした減速を心がけようと思うと、おのずと車間距離を保ち、無駄な再加速などアクセルを踏み込み過ぎることも減るので、結果として加減速の回数を減らせるでしょう。
やはり無駄な加減速の回数を減らすことは、大きな燃費向上に繋がります。
先読みを心がけたスムーズな運転を意識しないまま、ただ無造作にアクセルやブレーキペダルを踏むくせがある人は、とくに要注意です。
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普段使わない荷物を降ろすことでも燃費向上に繋がります。
経済産業省や国土交通省、環境省などがまとめた「エコドライブ10のすすめ」によると、100kgの荷物を積むと3%程度燃費が悪化するとしています。
カタログ燃費を測定する時には、一定の荷物とドライバー1名が乗車した状態でおこなわれます。乗員数が増え、さらに多くの荷物を積めば積むだけ、カタログ燃費との差は離れていくのは当然なのです。
物置がわりにゴルフバッグやキャンプ道具などをトランクへ積みっぱなしにしているような人は、いますぐに荷物を降ろしましょう。
またカタログ燃費測定時にはエアコンなどの電装品も使わないため、電装品を使うだけでも燃費の差は離れていきます。
とりわけクーラーは、エンジンにかなりの負担をかけています。前出のエコドライブ10のすすめでは、車内温度設定が外気と同じ25度の場合、エアコンスイッチをONにしたままだと、12%程度燃費が悪化するとしています。
真夏の猛暑時にエアコンを切るのは本末転倒ですが、ドライブの休憩の際に窓を開けて涼をとったり、温度設定をこまめに上げるなど、クーラーの使用を控えめにした方が実燃費の改善も図れるでしょう。
またカーエアコンにもオート機能やエコ機能などが備わるクルマもあるので、取扱い説明書をあらためて読み活用してみましょう。
ちなみに暖房(ヒーター)はエンジンの余熱を利用して暖気を確保しているので、ほとんど燃費には影響がありません。
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カタログ燃費の性質上、実燃費との差が出てしまうことは仕方ありません。
しかし日頃の運転における工夫次第では、実燃費をカタログ燃費に近づけていくことはできます。
上記の項目にひとつでも当てはまった人は見直してみるとよいでしょう。
カタログ16km/Lで、市街地10~12km。ローカル23~28kmくらい。信号機の切り替りをAIでコントロール出来るようにすれば、渋滞の解消や緊急車両通行時の支援くらいはできるんじゃないかな。夜中の信号機も大きな交差点以外は全部点滅式で構わないと思う。