2022年6月24日、秋田県は「秋田ナンバー」に図柄入りナンバープレートを導入し、その図柄テーマを「秋田犬」に決定したことを明かしました。
　
　なぜ図柄入りナンバーに秋田犬が採用されるのでしょうか。

　公道を走行するすべてのクルマに装着が義務付けられているナンバープレートには、通常のプレートに加えて、「地方版図柄入りナンバープレート」もラインナップされていることがあります。

　地方版図柄入りナンバープレートは、各地域の地域名に合わせて、「熊本」ならご当地キャラクターの「くまモン」、「山形」なら名産物のさくらんぼなど、それぞれの地域を連想させるデザインとなっています。

　2022年6月現在では、全国58地域に地方版図柄入りナンバープレートがラインナップされており、もっとも導入数が多い「熊本」ナンバーでは、3万3205件もの申し込みがあるようです。

　もちろん、地域によって申込数には差がありますが、街中を走行していても地方版図柄入りナンバープレートを目にする機会は少なくありません。

　そんな地方版図柄入りナンバープレートのデザインは、地域によって、デザイナーに委託したり、地域の討論会で決議されます。

　デザインの選定方法は地域住民の意思を反映させるというもので、実際に居住している住民に対して、アンケートの実施やデザイン案の募集などをおこない、住民の声に寄り添ったデザインにしている地域が多いようです。

　そうしたなかで秋田県が地域住民の声を参考に、地方版図柄入りナンバープレートのデザインを決定したと公表しました。

　秋田県では「この度、アンケートの結果及び『秋田版図柄入りナンバープレート審査会』の協議結果を踏まえ、『秋田』ナンバーに図柄入りナンバープレートを導入することとし、その図柄テーマを『秋田犬』に決定しました」と説明しています。

　秋田県は、2022年5月16日から2022年6月15日まで約1か月にわたって、公式ホームページを活用したアンケート調査を実施。

　そのなかで「図柄入りの秋田ナンバーがあったら良いと思いますか」「秋田ナンバーに図柄を導入する際にふさわしいと思うデザインテーマをお答えください」といった設問を設け、地域住民の地方版図柄入りナンバープレートに対する意識調査をおこないました。

　秋田観光文化スポーツ部交通政策課の担当者によると、「図柄入りの秋田ナンバーがあったら良いと思いますか」に対しては、全体の95％が導入に対して意欲的な回答だったそうです。

「ふさわしいと思うデザインテーマ」については、全体の62.3％が「秋田犬」と答え、市町村や年代別、男女別で見ても、「秋田犬」との回答がもっとも多かったようです。前出の担当者によると、「『秋田犬』がぶっちぎりの1位」だったといいます。

　また、担当者はほかの回答について、「『秋田犬』のつぎに多かった案は『なまはげ』、その次は『竿灯』（秋田県伝統の竿灯祭りから）でしたが、これらは一部の地域での人気が集中しており、内陸部では馴染みがないため、『秋田犬』には及びませんでした」といいます。

　このように、満場一致で決定した「秋田犬」のデザインですが、決定後の反響はどうでしょうか。

　担当者は「住民からは、『秋田といえばやっぱり秋田犬だよね』という声が多く寄せられました。ありがたいお声をたくさんいただいております」と、肯定的な意見が多いことを明らかにしています。

　なお、この「秋田犬」デザインの地方版図柄入りナンバープレートは、まだ導入されておらず2022年11月上旬に具体的なデザイン案を作成し、同月下旬には国へ図柄の提案をおこなう予定としています。

　デザイン案を作成後は、再度、地域住民にデザインに関するアンケートをおこなう予定としており、実際の交付は2023年10月を見込んでいます。

　地域住民満場一致で、期待が高まる「秋田」の地方版図柄入りナンバープレート。今後、実際のデザインにも注目が集まります。

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　SNSでは、「秋田犬」のデザイン決定について「秋田に住みたくなっちゃうね！」「秋田犬デザイン欲しい〜！」「秋田犬いいと思う！」「わたしも付けたいな〜」と導入を楽しみにするユーザーの声が多数挙げられています。

　「秋田」の地方版図柄入りナンバープレートは、地域住民以外にも、秋田犬の愛好家から注目されるナンバーとなりそうです。