賛否も納得!?「ピンクのクラウン」ってアリ? 斬新「稲妻グリル」でイメチェン図った14代目が挑戦的すぎた
トヨタ「クラウン」は、現行モデルが15代目にあたるロングセラーモデルです。登場したときのインパクトが大きかった14代目はどのようなモデルだったのでしょうか。
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トヨタの高級セダン「クラウン」は初代モデルが1955年に誕生し、現行モデルは15代目にあたります。
トヨタを象徴するモデルのひとつであるクラウンですが、間もなく新型の16代目がデビューするのではないかといわれています。
そんなクラウンの歴代モデルのなかから、登場したときのインパクトが大きかった14代目(2012年から2018年)を振り返ります。
2012年に発表された14代目クラウンは、正統派の「ロイヤル」とスポーティな「アスリート」というふたつのスタイルをラインナップしてデビューしました(のちに上級仕様の「マジェスタ」が登場)。
なかでもアスリートは、稲妻のような切れ込みが入った大胆なフロントグリルを装着。保守的だったこれまでのクラウンのイメージを覆すようなアグレッシブなデザインを身にまとい、さらには鮮やかなピンクのボディカラーが用意されるなど、誰もが驚くようなクラウンに生まれ変わったのです。
この14代目クラウン発表時のキャッチコピーは「CROWN Re BORN」。斬新なフロントグリルは賛否両論ありましたが、Re BORNの想いを伝えるためには大胆な挑戦が必要だったというわけです。
なお、ピンクのクラウンは特別仕様車として2013年9月1日から9月30日までの1か月間の期間限定で販売され、約650台の注文があったといいます。
ちなみに、ピンクのボディカラーは新規開発されたもので、「モモタロウ」というカラー名。内装は演出家のテリー伊藤氏がプロデュースしており、ピンクのステッチやさし色を用いるなど、特別感のある室内空間が特徴です。
さらに、60周年記念車として「空色エディション」「若草色エディション」が登場したほか、2015年のマイナーチェンジでは「ジャパンカラーセレクションパッケージ」として日本の色を採用するなど、14代目クラウンはボディカラーにこだわったモデルでした。
もちろんメカニズムも進化しており、13代目クラウンのグレードとしてラインナップされていた「クラウンハイブリッド」がなくなり、ロイヤル、アスリートそれぞれでハイブリッド仕様が選択できるようになりました。
ハイブリッド仕様の燃費は23.2km/L(JC08モード)と低燃費を実現。価格も見直され、13代目のハイブリッドモデルよりも100万円ほど安い、410万円から543万円という価格で販売されました。
さらに、安全面も強化され、「プリクラッシュセーフティシステム」や「アダプティブハイビームシステム」など当時として最新のインテリジェント機能も備えました。
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初めは受け入れ難かった大胆なフロントグリルですが、見慣れてくると「クラウンはこのグリルあってこそ!」と思えるほど、クラウンのイメージをガラリと変えることに成功したといえそうです。
2018年に登場した15代目クラウンは、流麗でスポーティな外観と、走りの面でもスポーティな走行性能を実現して若返りを図るなど、この世代も挑戦的なモデルでした。
新型16代目クラウンにはどんな挑戦や驚きが用意されているのか、期待が高まります。
ピンクのクラウン、見たのは後にも先にも一度だけでした。何年か前に地元のスーパーの駐車場に止めてあるのを見た時の衝撃今でもハッキリと思い出せます。はたしてこの色を選んだ人に何故この色をって聞きたかったです。