上信越道ならぬ「上信道」とは? 群馬で進む“東西軸”計画…草津・万座温泉などが近くに
上信越道と1文字違う「上信道」の建設が群馬県内で進んでいます。どこを結ぶ道路なのでしょうか。
2027年度にかけて続々開通
群馬県の藤岡JCTから長野県を経て新潟県の上越JCTに至る「上信越自動車道」(上信越道)という高速道路がありますが、群馬県では1文字違う「上信自動車道」(上信道)の計画が進行中です。
どのような道路なのでしょうか。
上信道は、群馬県のほぼ中央に位置する渋川市の関越道・渋川伊香保IC近くを起点とし、長野県東御市の上信越道・東部湯の丸IC付近に至る長さ約80kmの地域高規格道路です。
国道145号(現道)や吾妻川、JR吾妻線と並行しながら群馬県の東吾妻町・長野原町を西へ進み、嬬恋村で進路を南に変えて上信越道につながります。
ちなみに、起点側の渋川では国道17号に接続しており、地域高規格道路の熊谷渋川連絡道路(熊谷バイパス・深谷バイパス・上武道路・前橋渋川バイパス)にも連絡。これにより、埼玉県鴻巣市から上信道まで、走りやすい高規格道路がほぼ断続的に続いています。
上信道は、すでに3区間合計約20kmが飛び石状に開通しており、さらに約30kmで整備が進行中です。しかし一方で嬬恋村から上信越道までの約30kmは、調査区間となっていて詳細は決まっていません。
整備中の区間のなかでは、上信道を構成する国道17号「渋川西バイパス」の未開通区間1.9kmが、2025年度に開通する見込みです。
また、上信道(渋川西バイパス)の起点で、渋川伊香保ICからすぐの中村交差点では、渋滞緩和を目的とした立体交差化が、2022年度に新規事業化されています。
中村交差点の改良時期は未定ですが、これらの事業が完成すると渋川伊香保ICから上信道の箱島IC(東吾妻町)までのアクセスが向上。
さらにその先の区間も、2023年度から2027年度にかけて順次開通する見通しで、これにより長野原町までがつながるようになります。
上信道の整備により、吾妻地域の観光地や温泉地へのアクセスが向上。群馬県によると、渋川伊香保ICから草津温泉・万座温泉までのクルマの所要時間は、30分ほど短縮されるといいます。
また、緊急搬送時間の短縮や災害時の代替路確保、「嬬恋キャベツ」の即日販売圏域拡大といった農業活性化なども期待できるとしています。
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